春のおとずれが少し足踏み

季節がもっと早く春へと進むかと思っていましたが、降雪などもあり雪解けは少し足踏みしています。先にご紹介したセキショウとフクジュソウのある水辺も、雪がまだ多く、花群落もそれほど広がりをみせません。我が家そばのフクジユソウ群落はさすがに斜面の日向ですから花数は増えていますが、ネコヤナギの小川もまだこんなに厚い雪です。

ただ、雪が解けた地面は次第に温められて草たちが目覚め、芽だし二番手のウドザグ(ハナウドの仲間)や山菜のヘリザグ(シャク)、それに雪国人が待ちこがれていたヒロッコ(ノビル)も顔を見せ始めています。

こうなれば、雪消の早いところでは食べ頃のアザミもおそらく新芽を出し始めたでしょう。

▼ようやく冬の寒さをのりこえられる彼岸となりました。我が家のお墓参りは彼岸明けの日ですからもう少し先です。

それで彼岸入りから彼岸明けまでの一週間、仏壇と神棚には、ご飯に変わって時々ヘラツギ(へら搗き・ぼた餅)も供えられ、加えて仏前には、キノコや山菜、畑の幸など、主に貯蔵ものが毎日お膳に供えられています。新鮮な山菜をいっぱい供えられるのはもう一月先のことです。

ところでこちらは時々、神とか仏とか、神社とか、お寺とかに触れます。私の記す神とはいわば宇宙のこと、仏とは、その宇宙が生んだ生命(すべての先祖)のことという理解の程度で二つをとらえていることを、彼岸の機会に付記しておきます。人間がつくった特定のものへの崇拝ではなく、宇宙と生命への尊敬、感謝ということで私は神と仏を見つめます。