「医療は人道(仁道)業」

年に二回開催されている雄勝中央病院の運営委員会がきのう開かれ出席。

聞き間違いでなければ、院長先生は「医療すなわち人道(仁道)業」と語られます。ふるくから医は仁術ともいわれてきました。人を思いやる心で、医療というものの本質を最も大事にされながら経営努力にも力を尽くし奮闘されている病院のみなさんには、毎度のことながら頭が下がります。

地域社会に必要な医療体制を万全にすることは本来なら国の責任でなすべきことでしょう。国においては大都市へ、地方では県都へ一極集中が促進される政策がとられるもとで、「経営」が頭をもたげ過ぎると医療の本質からはなれることにつながると思えます。運営委員会は、その点、医療の本質というものを離さずに課題をかかげ議論されていますから貴重です。

国のかたちやしくみはちがうでしょうが、我々人間社会がつくりあげた医療制度で、いま最も先駆的な到達にある国はどこなのでしょうか。我が国のすぐれた制度到達部分を大切にしながら、医師偏在、看護師不足など大課題となっている問題解決のために、この国には「何が足りないのか」、国政の根本が問われていると考えるので、「世界の先進にも学ばねば」といつもこの会議に出る度に思います。