病院の運営委員会へ

決算特別委員会がきのう午前に審査を終え、すべての議案を認定とした委員会報告書が提出されました。

午後は、雄勝中央病院の運営委員会に出席。経営としてのおかれる各種条件が決して良いとはいえないもとで収益確保にも最大限の努力が尽くされ、利用者満足度アンケート調査では、比較的高い満足度評価をうけている雄勝中央病院であり、「みなさん、よく、努力されておられる」というのが私の実感です。

地域医療をしっかりとまもる最大の責任は政治にあり、とくに地域の中核となる病院の安定的な運営では、国、県の役割が大きいといえます。そのことを前提として当面の医療課題をとらえなければと思います。

ひずみの大きい日本の医療の現実、おかれた条件が全国みな違います。公的医療は、経営が赤か、黒かの単純数値比較だけでとらえられない課題です。人材確保の面でも、財政支出の面でも、政治の責務としてこれをとらえ、それにふさわしい方策をとってもらうために、地方からの声を上げつづけなければ、です。

cimg6048-1▼ゼンマイとともにたんぼの土手に植えているミズ(ウワバミソウ)がよく育って増え、今は実を収穫できる最終時期になっています。これを採るのは86歳になる母の楽しみ。今年は実のつきがいつもの年よりかなり少ないようです。

カモシカもこの実は大好きのようで、山の植生地には彼らの食べ跡がいっぱいみられます。たまに、カモシカとは様子のちがう大きな食べ跡も見られますから、これはきっとクマなのでしょう。先日の天正の滝ブナの森でも、ミズの群生地にクマらしい跡がありました。今の時期の山入では、沢筋のミズの植生場所には注意をはらうことが必要のようです。

今季最後の畦草刈り

今年最後の畦草刈りをきのう終えました。

cimg6038-1cimg6047-15月からこれが5回目の作業で、こちらは4回でやめようとも思っていましたが、「えねがりのずぎ(稲刈りの時)、クロさ(畦に)、スサあれば(草があると)、邪魔いなって、えぐねぇ。(邪魔になって、よくない)」と妻。それで例年どおり手抜きなし、ほぼ一月に一度のペースでの草刈りとなりました。

平成年代の山間部の稲作では、段差の大きい畦の草刈りがいちばん難儀なしごとになっているといってもよいでしょうか。農家からたんぼを借りて稲作規模を大きくした村内法人組織のみなさんも、作業量の多い畦の草刈りすべてまでには手がまわらず、貸し主の農家がその作業を担うというところが、畦畔面積の大きい地区ほど多いようです。「畦草刈りは、なかなかの労働量」ということが、こういうことからもよくわかります。

草刈りをすべて終えたたんぼを見るのは気分よいもの。この台地で産まれたトンボたちでしょう、オスのしっぽはだいぶ赤色を増しています。稲刈り盛りの今月下旬になれば、いかにも赤とんぼらしい体色になります。

▼行事があったらしく、学校が早あがりだった童が来たので、草刈りを終えてから天正の滝にむかいました。展望所から滝を見下ろしたら「下まで行きたい」と言います。幼児の頃から何度も滝壺まで下りていますから、何か魅力を感じるものがあるのでしょう。

cimg6051-1cimg6052-1cimg6053-1cimg6067-1cimg6076-1cimg6078-1cimg6073-1cimg6075-1下りる途中、ブナの林にはタマゴモダシ(タマゴタケ)、清水そばの腐朽木には極早生のサモダシ(ナラタケ)、そして滝壺脇の流木にはワゲ(ヒラタケ)があり、ダイモンジソウも花時です。

滝壺に近くなったら童は「泳ぎたい」といいます。目的はこれだったようです。でも、「まず裸足で滝壺の岸に入ってみろ」と言ったら水の冷たさがわかったようで、裸になろうとはしませんでした。

実のついたミズ(ウワバミソウ)も二人で少し採り、滝とお別れ。童は今朝の味噌汁で大好きなミズとキノコをいただいたようです。

過渡期の役割を果たすつとめ

農業委員会の9月総会が午前に、午後は大仙市で、県南地区農業委員会会長、職務代理、事務局長会議、そして会長会総会と、3つの会議が行われた。

県南地区の会議は、農業委員会系統組織をめぐる最新の情勢と組織対応や、11月1日に開催される第60回秋田県農業委員大会に提出される議案の第1次素案についての説明と意見交換が主なもの。

種苗交換会に協賛で行われる大会は、今年の会場が湯沢市なので、県南地区会長会としての固有の役割分担があり、それらの確認もなされた。

4月に、農業委員会等に関する新たな法律の施行がなされ、来年には多くの農業委員会の任期が満了となる。ひとつひとつのことが農業委員会の歴史として節目を過ぎる、いわば過渡期のつとめとなる。そういう意味で、これから来年度はじめにかけては、過ぎし日のことをふりかえりながら、新たな道筋をつけ始めることへの準備という2つの意味で、いろいろと感慨にふけることの多い委員会活動の月日がつづく。

cimg6032-1cimg6028-1▼おととい、自宅裏手の矢櫃(やびつ)の高台からわがたんぼのある河岸段丘をながめた。そのついでに旧ヤビツグランドまでめずらしく上がった。旧グラウンドは、携帯電話の鉄塔施設、広域消防の通信施設、テレビの通信施設、それに、NHKがFM波でラジオ第1放送を聴けるようにと全国にさきがけて村につくったラジオ通信施設があり、その他の防災関連施設もふくめ今は、通信等施設の集中基地に様変わりしている。

昔は、ここで地元の春の運動会が、12日山の神祭典翌日の5月13日にまずおこなわれた。さらに田子内から桧山台まで全村五校の運動会も年に一度この矢櫃で催され、小中の児童生徒が管生田から桧山台までこの高台に集った。

cimg6031-1そんな往時をしのびながら野芝ののこる旧グランドの端を歩いたら、木の下に紅色あざやかな点が、ひとつ、ふたつ、みっつと目に。寄ったら、それはキノコのタマゴモダシ(タマゴタケ)。食べられるキノコだが、今回は採らずに色の鮮やかさだけを拝見させてもらった。

決算審査はじまる

※議会事務局提供
※議会事務局提供

平成27年度会計の決算委員会審査がきのうからはじまった。

わたしがはじめて議会活動をするようになった平成7年(1995年)。当時、議員定数は14人で、決算特別委員会の構成は6人。現在のような成果説明書の提出はなかったから聞くことは山ほどあったが、それでも審査は2日間の日程で終えていた。

それよりずっと遡って昭和48年(1973年)の議員定数は16人。決算特別委員会はわずか4人。しかも時期は12月定例会の1日間で審査を終えた記録がのこされている。当時はそうだったのである。

それに比べ現在の村議会は、議員定数10人。決算特別委員会は議長と監査委員の議員をのぞくほか8人全員で構成され、事業の成果が詳しく綴られた説明書も当然ながら提出され、それは年々充実している。以前にはなかったことだが、決算特別委員会には、村長も全日程出席している。

したがって、成果説明書がなかった頃に比べ、決算の本質議論をより深められる条件がととのっているといえる。決算審査にもとめられる「予算が、議決した趣旨と目的に従って適正に、そして効率的に執行されたかどうか。それによってどのように行政効果が発揮できたか。それから見て、今後の行財政運営においてどのような改善工夫がなされるべきであるか(全国町村議会議長会編の議員必携)」という視点にむかって、議論を組み立てやすくなっているといってもよいだろう。

そういう条件のもとで、一般会計の審査がきのうおこなわれた。9月は決算認定議案があり、それに一般質問もある。さらに9月定例会議は、どうしても予算補正が必要となる補正予算重要案件も比較的多くなるようで、議員にとって、質疑、質問準備にはそうとうの時間を割き、本番でも長時間、気の張るやりとりを覚悟してのぞむ議会となる。それは、もしかしたら執行当局側も同じかもしれない。

決算審査は、予算の議論と同じように重要で、過去の審議録をたどればよくわかるが、ここでの質疑応答の結果がこれまでの村づくりに役割を果たしてきた事例は少なくない。

まだ審査の途中だが、執行当局、議会、ともに今議会ならではの感じたこともあるだろう。それを互いに今後の活動に活かしたいものである。

中くらいの秋

週末の所用で通る道ばたに、秋の野の花が目立つようになりました。

cimg5992-1cimg5997-1cimg5994-1なんといっても目を引くのは、わが国植物界最強の猛毒草だけれども、花は特有のかたちと濃い紫色のトリカブト。そして、猫じゃらしのようなサラシナショウマの白くて大きな花穂です。

cimg6002-1cimg6007-1cimg6015-1青空となったきのう、たんぼの見回りついでに童たちとつかの間のドジョウすくいへ。泥に触れて、ドジョウに触れて、水に触れて、この3つは、時代がいつになっても童たちの良き遊び相手のよう。

cimg6026-1cimg6036-1まもなくおとずれる超多忙のお米収穫時期に比べれば、まだ人のうごきは比較的おだやか。背戸にある早生ヤマグリが、いつもの年より早くきのうはじめてカネ(栗梅)色の実を落としました。平年より稲穂の実りがいくぶん早く進んでいるようでもあり、今年は稲刈り本番がやや早くなりそうなたんぼの輝きです。

セリの新芽が成長中

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何十年もの間栽培している田んぼ隅のセリが、新しい芽を日ごとに大きくしています。

昨年秋にセリ田から畑へ移植された苗は、夏までにイチゴのようなたくさんのランナーを出します。このランナーを畑から取り出してまたセリ田に戻し伏せておくと、ランナーの節々から新たな芽がいっせいに出てくるというわけです。

我が家のセリは、はるか以前に湯沢市の旧家Mさん(故人)宅から都合していただいた苗を何十年も代を重ねて育ててきたもの。この季節になると、政治の道を含め長い間お世話になった亡き大先輩の姿をしのびます。人情にあつく、政治勘が鋭く、「政治演説とはこういうものだ」というひとつの型をもたれ、個性ある語りで名が通っておられたMさんだったのです。

料理にセリをよく使うのは秋の味覚サトイモの「えものごじる・芋の子汁」。芋の子汁の具に欠かせないのがミャゴ(マイタケ)やナメラコ(ナメコ)などこれからの秋キノコたち。さて今年、セリを我が家の鍋物に何度も使えるほどのキノコが、村の森に豊かな顔を出してくれるでしょうか。

新幹線を計画どおり実現へと期成同盟会

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国の新幹線整備が法に定められ、基本計画にはしっかりとあげられている奥羽新幹線と羽越新幹線。これを方針のみにとどめておかず整備計画へ格上げして建設させようという趣旨で、整備促進の期成同盟会設立総会がきのう秋田市内で開かれた。

国が定めた計画なので、この計画を直視し、いわば堂々と実現のための要望活動をすすめていこうというもの。私はこれまで「新幹線」というものの定義を深く考えたことがなかったが、設立総会後の講演会で松橋貞雄氏(独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構理事)の講話をお聞きし、はじめて新幹線とはこういうものだということを知った。それを簡単にいうと、速度は時速200㎞以上、線路の間隔が1,435㎜、在来線より車両も施設も大きく、線路への立ち入りを処罰対象とする、という特徴をもつのが新幹線ということ。

帰宅して広辞苑を開いてみたら、もっと簡単に「JRの都市間高速幹線鉄道、軌間1.435㍍」と記されている。われわれは、在来線を走る車両の「つばさ」や「こまち」を「これが新幹線か」と思いながらも、福島や盛岡に入れば名実ともに新幹線の軌道を走るものだから「新幹線」と思い込んでそんなに不思議でなく利用している。が、東北新幹線から軌道がはずれた「こまち」と「つばさ」は、正規の基準からみれば車両だけはほぼ新幹線並みだが、ほかにまだいくつかある新幹線基準を満たせない「准新幹線」ということになる。厳密にいえば、在来線に入ったら新幹線とは呼べないということになってしまう。

そういうことなので、設立総会は、「呼び名だけでなくすべてが本物の新幹線を、しかも国の計画通り実現させよう」という運動の始まりになる。これにはまったくの道理がある。道理があり実現できるとみなさんとらえているからだろう、強力な運動が全国の各未整備地区でこれから加速するとみられているようだ。

地方の発展をめざすならば、新幹線網整備は欠かせぬ条件であり、すでにそれは、新幹線網の敷かれたところの過去と現在のあらゆるデータ比較から有無を言わせぬ数値結果が出ていることをきのうの講演でも拝聴した。政治の公平さからも、国はまず同じ条件づくりを地方に等しくおこなうことを優先すべきで、新幹線もそのカナメのひとつだろう。

道理のある運動はいつかは成果にむすびつくもの。問題はその時期で、本物の新幹線が秋田と山形に実現をみるのは、果たして、この設立総会から何十年後となるかだ。

それとあわせて頭をかすめるのはもうひとつ。新幹線整備を真正面にすえる運動をはじめるわけだから、現在われわれが取り組んでいる「ミニ新幹線」の新庄から秋田県への延伸運動について、今後の方向性を検討しなければならなくなるだろうということ。

20日までの日程で9月定例会議

※議会事務局提供
※議会事務局提供

村議会9月定例会議がきのう開会されました。

議会活動の改革にむけて、今議会から実施されたのが一般質問の通告締め切り日を村長等の行政報告が行われた後の翌日正午までとしたこと。前定例会議から、一般質問の再質問以降を項目ごとに分けて質問、答弁をおこなうことにしており、今回の通告締め切り日の変更とあわせて、よりかみあう、建設的な議論への道がいっそうひらけると期待されます。

これにより会議期間も当然長くなります。今議会は決算審査もあり、その他の要因も重なって日程は6日~20日まで。

質問通告締め切りは今日正午。それから答弁を準備する期間がおかれ、一般質問は16日に行われる運びです。執行当局も、議員も、一定の期間をおいて各議論にのぞむことができます。

きのうは議案提出と説明がおこなわれ、固定資産評価審査委員会委員の人事同意案3件を審議同意し散会しました。選任された審査委員は、菅野由美子さん(新)、谷藤博克さん(新)、高橋義明さん(再)の3氏です。

議会後は、畜産施策などに係る課題で2つの常任委員会合同の会議も開催されています。

ナラ枯れ病、予想を上回る規模でひろがる

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村のナラ林に異様な姿が広がっています。異様とは、ナラの木が一本ごとにすっぱりと枯れ死してしまう通称ナラ枯れ病のこと。この病気、カシノナガキクイムシという昆虫が被害木で繁殖し、ナラの幹を枯らす病原菌を新たな木に運んで菌がひろがりますが、村でも枯れ死した林の規模が大きく進展しているのです。

いちばん被害が目立つのは、横手市や湯沢市方面から菌をつけた虫が入り込んだと思われる村の入り口滝ノ沢北部の山々で、役場庁舎からのぞまれる林はことごとく被害を受け、それがいっきに隣の平良など東西南北の山々へ拡散。横手市方面の山々も真人山をはじめ被害木は年々ひろがっているように見えます。

まだ山が青葉のこの時期、葉っぱごとすべて木が枯れているのは、たいがいが松食い虫によるアカマツの木の枯れ死と、ナラ枯れ病によるナラの木の枯れ死でしょう。

葉っぱが赤くなった木は、こちらの目に入っただけても、前述の山々を筆頭に、田子内、肴沢、蛭川、岩井川の数カ所などに散見され、間木にも見られるということです。そばで確認したわけではありませんが、このままだと、村のナラ林全域に被害が拡大する可能性はかなり大きいとみなければならないのでしょうか。

滝ノ沢に被害が確認されてから数年、林の多くが枯れ死した現状には「まさか、これほど多くの木がやられるとは」と、われわれの予想をこれははるかに上回る被害規模です。

被害があると見られる林は主に里山ですから、民有林だったり、村有地を集落が利用する入会林だったりと様々。なにしろ青葉がことごとく枯れるのですから、「もっとも美しい村」の山村景観のうえでもまったくの困りもの。被害規模を拡げないためには全体を見通した防除計画をもつことが必要のようです。

いいかたちのネズミハギモダシ(ウスムラサキホウキタケ)

例年なら、アガキノゴ(サクラシメジ)、ミャゴ(マイタケ)など、秋キノコのはしりたちが顔をみせる9月にもうなりました。

夏のキノコのトビダゲ(トンビマイタケ)が、キノコ採りを生業、あるいは准生業としている方々の間で「不作だった」とされ、やはり夏に顔を見せ始めるノギウヂ(エゾハリタケ)も「見えない」、「ツギヨダケもびゃっこ(少ない)だ」という判定をみなさん下しているようですから、今年のこれまではキノコ発生の条件があまりよくないのかもしれません。

CIMG5970-1CIMG5973-1CIMG5975-1こちらが9月初めにまずむかうキノコはネズミハギモダシ(ウスムラサキホウキタケ)。キノコの1株が大きく肉厚で、時に菌列をつくって大量発生します。発生場所はごく限られているため、一度そういう希少な場所を知ったら、毎年通いたくなる魅力あるキノコです。

CIMG5976-1きのうは31℃の真夏日。汗をふきふきヤブをかきわけ里山の尾根にあるその魅力に向かいましたが、やっぱり今年は不作。ちょうど真っ盛りの塊が少しあっただけ。そばには毒キノコの黄色いオオワライタケがあって、こちらを見て「残念ですね、タハハハハ」と笑っているような姿に思えたりもしました。

CIMG5981-1今年の村はいずこも沢の水が豊富。帰りは沢で顔の汗を洗い落とし、乾いたのどをその水で「ごくごく、あ~、んめぇ~」とうるおし、水辺にあるミズ(ウワバミソウ)を「味噌汁に」と少しいただいてきました。

 

CIMG5962-1CIMG5963-1▼連日の猛暑晴天で田んぼの色づきが急速にすすんでいます。きのうも半日、湿り気の多いたんぼの水切り作業に。これは、8月のような汗で肌着はたちまちぐしょぐしょです。

CIMG5965-1CIMG5966-1黄金色が日一日と増す稲穂とたんぼ景色。10㌃あたりの収量はほんの少ししかあがらない我が家のお米づくりですが、秋になってたんぼがこういう色に染まり始めると、気持ちだけは人様なみに、いよいよ「田がめんこぐ(可愛く)」なってきます。

▼土曜日は、壮実スポーツ大会でパークゴルフ場へ。役場職員、教職・教育委員、議会、JA役職員、商工会の村内5つの団体で仕事をした、している壮・実年代が集ってスポーツをやり始めてから今年で30回目。30周年ということもあって参加者は70名近くに。晴天、県境胆沢川流域からの心地よい東風が吹き寄せる中、とっても爽快な大会となりました。