でぇらかぶ(平良かぶ)収穫

村特産の「でぇらかぶ」。先月末の村産業祭にもたくさんのカブが出品されていたように、でぇらかぶも今が収穫真っ盛り。

村のなかで産地をまもってきた平良地区のみなさんが、カブの収穫に大忙しです。今は、畑からカブを抜き取り小束にし一箇所にまとめ、やとって(根に土をかけて)おく作業です。これから、漬け物にする必要分だけ順次土から掘り出して冬の間の漬け込みしごとが続きます。

我が家も少しずつ冬支度です。きのうは、たんぼ脇の道路に落ちた杉の葉片付けです。枯れた杉の葉は昔から薪ストーブの焚き点けに最適として利用されてきました。片付けと燃料集めをあわせての冬支度です。

ユギノシタキノゴ(雪の下きのこ・エノキタケ)の季節入り

「ナメコ大好き」という童たちの声にうながされて、いつものように自宅のまわりを30分ほど散策。わざわざ山に行かなくても天然のキノコ採りが散策がてら楽しめるのですから、私にとって我が家のまわりは、木の実や各種山菜、渓流魚などもふくめて「自然食の宝の園」みたいなところ。

国道が一時通行止めになるほどの降雪をみた寒気だけに、寒さで顔を出し始めるユギノシタキノゴ(エノキタケ)もちらほら見られ、ムギダゲ(ムキタケ)やナメラコ(ナメコ)、老菌のサモダシ(ナラタケ)、それにブナシメジも少し手にしました。

最後の写真は、いかにもおいしそうなツチスギタケです。食べられるとされていたキノコですが、軽い中毒の事例があったらしく今は「毒種」あるいは体質によっては「中毒となることもある」とされています。晩秋の地面に群生するキノコで、トヂナメラコ(ヌメリスギタケ)などこの仲間のよく似た食べられるキノコと同じでおそらくナメコのようにおいしいのでしょうが、一応「毒」とされるようになりました。食べ慣れた方以外は口に入れるのは避けたほうがよさそう。スギヒラタケと同じで「毒種」とされてからも「オレはだいじょうぶ」と今も食べている方がいるかもしれませんが、私は群生を見て楽しむキノコとしています。

家屋の冬囲いにはまだ手をつけていない我が家ですが、あと何日で里に初雪が下りてくるでしょうか。新雪の重みで藪草が倒され、その雪が一度消えて根雪になるまでの間は山も里もいっきに見通しがきくようになります。その時になればユギノシタキノゴの出が勢いを増し、草陰になっていた赤銅色に光る晩生の高級ナメラコやムギダゲも目につきやすくなります。

田子内仙人様の大イチョウはまだ葉っぱ全体が緑を保っていますから、言い伝えどおり「根雪はまだだ」と思っていていいでしょう。そういうことで私からのキノコだよりも、もう少しの間続けられそうです。

山岳道路は初積雪

国道108号、同398号、そしてわが須川高原の仁郷大湯線を含む西栗駒縦断道の3路線について整備促進の活動をすすめている3つの同盟会合同の工事現場見学会がきのう午後おこなわれました。

管内市町村に加えて由利本荘市や隣県の栗原市も加わる広域の同盟会で、振興局の説明をうけながら東から西まで広範囲を動きました。視察現場は、108号の秋ノ宮湯ノ岱地区の拡幅改良箇所、398号の皆瀬稲庭地区と羽後町新成の安良町工区の各バイパス工区。

秋ノ宮から398号への移動ルートでは西栗駒縦断道の一部県道秋ノ宮小安温泉線を通過。標高があがるにつれ今冬初の降雪模様となり、川原毛地獄手前の最高地点では道路も真っ白の積雪状態です。当日は通行量が少ないためやや圧雪状態の箇所も。「こう下まで降雪がくるとは」と思わせられた予想外の雪の日でした。もちろん今冬の初雪初体験です。

当然ながら須川高原地区の国道342号、県道仁郷大湯線も今冬初の一時通行止めが告げられました。

50回の節目の産業祭

27日、長野県信濃町議会の議長、副議長、社会文教常任委員会のみなさんと、信濃町立小中学校(小学校から中学校まで1つの学校)の校長さん、副校長さん、教育委員会の職員さんなどのご一行が、教育行政の視察で村を訪れました。

この日は小学校での視察でしたが、校長、副校長さんたちは前日に中学校も訪問視察しています。信濃から町のバスを運行しての来村で、村での視察に要した時間は9時から12時10分近くまで約3時間。質疑の中では教育現場をあずかる校長先生から、実践面でよく想定されると思われる質問がだされ、また議会のみなさんからは、学力向上と村の人口減少・維持、村づくりの関係でよくほかの視察団からもだされる質問などがありました。

全体を通じてみなさんいろいろと感じられたことが多くあったようですが、質疑や会話などを通じて私たちの方こそ「ほかを知る」ということで勉強になった3時間でした。

▼28日は、50回の節目となる村産業祭の表彰式。写真はすべての受賞品ではありませんが、1等賞に輝いたこの産物、加工品、民芸品のすばらしさ。そして、ここは安さが自慢の「お祭り価格」でしょうか、何から何までその値段の低さに参観のみなさんはびっくり。野菜もそうでしたが、たとえば民芸品として出展されたブドウ皮の財布など「特別価格」と銘打ち、なんと5千円。市販なら、おそらくその何倍もするでしょうに、です。

収穫を喜び、讃え合う。村という自治があるからこそ伝統として50回も続けてこられたといえるもので、産業文化祭は、いわば自立の村の1つの象徴行事と誇れる催しです。日本で最も美しい村の一員は、農と林の業がしっかりしてこそ成り立つもの。基幹産業としてこれからも互いに技術を磨き、あわせて経営水準の向上につとめ、いまの時代にふさわしいさらなる振興策をみんなで探究してゆくことが求められています。それもみんな、小回りのきく村だからこそ可能なことです。

▼里山も木の葉が落ち始めました。「降雪前に一度は」と、自家用水道の取水タンク掃除に出かけました。湧水源の水量は豊富です。何年か前に何百㍍も上から落ちたワス(表層雪崩)の直撃を受け倒され運ばれてきた木が枯れていて、それにサモダシ(ナラタケ)がびっしりと生えています。老菌でしたが晩生なのでまだかたちは崩れずだいじょうぶ食べられます。

サモダシの時期はもうこの2~3日で終わりでしょう。これからは晩生のムギダゲ(ムキタケ)、ナメラコ(ナメコ)、そして一度降雪を見れば、ユギノシタキノゴ(エノキタケ)へとキノコの季節は移ります。

村議会の村内視察

村議会の常任委員会視察活動がきのう行われ同行しました。

活動は恒例となっている学校や保育園・児童館、ふるさと館などの施設訪問と、まもなく完工する若者定住住宅や、この秋に供用開始されている五里台センター、新設改良の村道(真戸椿台線と岩井川村中3号線)、南部地区(大字椿川地区)簡易水道更新施設、ジュネス栗駒スキー場施設など今年行われた主な村発注工事箇所の視察です。真戸椿台線は来年の舗装工事ですべての改良を終えられる見込みです。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

訪問や視察を通じて、それぞれがかかえる主な課題を知ることができます。後の議会で常任委員会の報告も行われますが、それらの課題は執行当局側も理解していることなので、共通の現状認識のもと課題解決にむけた双方の努力がこれからなされるでしょう。

青森の旧南部のくにへ

24~25日、県町村議会議長会の研修視察で八戸地方に滞在。現在は青森ですが、藩政時代は津軽ではなく南部が支配していた八戸。なるほど盛岡からすぐですから、新幹線の車内からでも支配が南部の下にあったのがうなずけます。

24日は、議会基本条例制定後の六戸町議会の活動の様子をお聞きし、25日は八戸市の複合施設を拠点とする街の活性化策について学んできました。

往路にみる岩手山は、「万年雪」もあるわが鳥海山ほどではないものの頂が新雪でかすかに白くなっています。六戸町も八戸も、雪が少なく日照時間の長いことが特徴の地域ということですが、そういうこともあってでしょうか、刈り取りされない稲田が秋田よりも多いと感じられました。

畑には長芋やゴボウなど地中深く育てる根菜類が多く、この地方の土壌がそういう作物に適していることも見てとれます。町にある道の駅の直売所では、野菜やお米のコーナーに足が向きます。土地の銘柄玄米が30㎏で8,600円、やはり今年のお米はいずこでも高め設定となっています。

十和田市への度々の私用行きなども含めて以前はよく通った八戸ですが、市政のなかみを勉強できる施設などをおとずれたのははじめてのこと。三社大祭など市の方々が他に誇りたいものはいっぱいあるようですが、国立公園の「種差海岸」は、多くの文学者に愛された「花の渚」として誇りの真っ先にあげたいようです。いつか、一度訪れてみたいものです。

八戸ポータルミュージアムはっちの中でとくに目をひかれたのは、えんぶりの姿の和紙人形と、保育のスタッフが常駐するもとで乳幼児連れの母親たちが気軽に立ち寄れるコーナー。

秋の収穫作業がまだ終わらないなか我々のために時間を割いていただいた六戸町議会の円子議長さんをはじめ議会のみなさん、八戸市まちづくり文化スポーツ観光部八戸ポータルミュージアムはっちの副館長下斗米さんとガイドのみなさん、いろいろとご教示ありがとうございました。

山里と谷は燃える秋

雨天の日曜日にながめた黄・紅葉の村です。

村の人里近くの紅葉名所を先日3箇所ほどあげましたが、よく振り返ってみれば4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ~などと、これまで何年も紹介してきた見事な場所がもっとたくさんあることを記さないでしまいました。新緑の春紅葉が映えるところは秋の紅葉も美しいといえます。

そのうちのひとつとして欠かせないのはビューポイントや谷地橋周辺からの、黄・紅葉と清流が織りなす風景でしょう。

紅葉としてはやはり際立つわがたんぼ脇の崖から連なる川通り「硯滝(すずりたき)」周辺もよく色づいてきました。

そしてなんといっても名所中の名所は合居川渓谷の「いずくら」です。22日、近づく台風21号と秋雨前線がおよぼす小雨模様のなか、「いずくら」の真正面に霧の中で立ち止まりました。

流れる霧が晴れると、一瞬息を止めてしまうほどの景色が眼下眼前に途切れ途切れであらわれます。谷は予想より早くもう真っ盛りの錦模様。家からほんの10分近く、車道からこんなにたやすく絵画のようなすばらしい断崖渓谷の紅葉美をながめられます。そういう時です、山里に暮らすありがたさをふと思ったりするのは。

里も山も秋の幸の出来具合は様々

日中に雨なしの天気が続いた先週、遅れていた稲刈りも作業が進み、村のほとんどで刈り取りは終わろうとしています。なにはともあれ、収穫が終えられてひと安心です。

きのうは村猟友会の総会。総会前には、村民スポーツ月間の一競技として続けられているライフル射撃大会も行われました。村独自でライフル射撃場を設営し、その運営は猟友会を母体とした村射撃協会に委託されています。マタギの時代の昔から、村の猟の主体はノウサギとともにクマ猟。そのためにライフル銃の所持者比率がよその市町村より多いのが村猟友会の特徴です。大会には田んぼの収穫が遅れて参加できなかった会員も幾人かいたとのこと。射撃場には、報道関係や出版関係の方々も取材や視察などで訪れたようです。

今年は、秋田で長年続いていたクマ猟の自粛要請がなくなり、秋から久しぶりに猟としてのクマ狩りが行われます。クマの推定生息数について、従来の把握数より格段に多いとみたための切り替え措置のようですが、これは、現場を知る村の会員たちならほとんどが「クマは昔よりはるかに増えている」と以前から実感していたこと。今シーズンの無事故と楽しい猟を願いながら語り合いの時を過ごしました。

▼里山の紅葉が盛りになる頃はコナラ(シモフリシメジ)が採り頃のとき。でも、今年は「土キノコ」と呼ばれ樹木の根と共生している菌類の出がよくないようで、ホンシメジとならんでコナラも「極端な不作の年」といわれています。もちろん、どんなキノコにも所によって例外はあるでしょうが。

我が家のまわりでは、草むらに倒れた枯れ木や流木などに晩生のサモダシ(ナラタケ)が真っ盛りです。同じサモダシでも晩生種は形も味も美しさもピカイチ。そばには、晩秋に盛りとなるヤマドリモダシ(クリタケ)も顔を見せ始め、ナメラコ(ナメコ)も「銀星」と呼ばれる小さな粒を出し始めています。

紅葉の頃は色づいた木の実も目につくようになります。ヤマブドウはすでに完熟のとき。鈴なりのマユミの仲間のピンクもお見事。ガマズミの仲間たちも真っ赤っか。地方によっては薬効で名のあるノブドウも一粒一粒の色模様がなかなか素敵。ウメボドゲ(ツルウメモドキ)の実も外皮が破れ初めて蔦全体の美しさへ日ごとに近づいています。

▼総選挙の投開票日に強く大きい台風21号の襲来も加わり、列島は様々に緊張した夜を過ごし朝となりました。この時期の台風でまず心配が及ぶのは強風による果樹の落下。主力品種のふじの収穫はじまりはまだ先で枝には熟期が近づいたりんごがたわわですから強風は最大の脅威、来てほしくないところ。めずらしいことですが、村の小中学校も台風を考慮し臨時の休校を決めました。どれほどの大雨、大風が襲ってくるのか、備えながらも不安入り交じる中で夜が明けました。

久しぶりに赤滝へ

今年は紅葉の時期の須川高原に一度もあがれないうちに高所は落ち葉の季節となりました。

里の木々も色づき始めましたので「そろそろ、赤滝も燃える景色の頃」と向かってみましたが、滝にもっとも映えるモミジがまだ赤に染まっていません。滝つぼのまわりが錦模様になるのはもう一週間ぐらい先でしょうか。

支流の沢には産卵の時期をむかえたイワナたちがごく浅い淵にまで遡りはじめています。ここでのこんな魚の姿が見られるのもあと何年でしょうか。私が真冬の赤滝におとずれた当時よく立ち寄った大きな輪をつくる見事なシラグヂ(サルナシ)の蔦木にも、久しぶりに近寄ってみました。この蔦も、ブナの大樹も、ながめられるのはあと数年でしょう。

国道からながめる範囲の北ノ俣沢は紅葉が真っ盛り。橋の上からダム工事現場全体を俯瞰し、集落のあった桧山台地の今秋の姿も車を止め目に入れておきました。集落跡地も、刻々と姿を変え、元の様子をうかがえる所はもうほとんどなくなっています。

須川高原や赤滝などとならび村のもうひとつの紅葉の名所合居川渓谷「いずくら」の崖も、色づき真っ盛りまでもう少しです。

道すがら目にした今年生まれたヤマドリの子たちです。こんなに大きくなり、何を目的にしてでしょう、舗装道路上にしばらく立ち止まっていました。まだ親鳥よりは小さいですが、これから木の実でたっぷりと栄養を取り脂肪をつければ、根雪の頃には2羽とももう一回り大きく美しい姿に成長するでしょう。

雄物川河川改修要望で仙台へ

16日に続き、雄物川河川改修の緊急要望で仙台の東北地方整備局へきのうむかいました。

朝の7時出発を、こちらは勝手に7時半と勘ちがい。運転手さんにうながされて急ぎ足、ネクタイと上着は車の中で着けるというあわてぶりでの行動で、6分の出発遅れとなってしまいました。

高速道のあちこちで工事などもあり、10時と決まっていた要望開始の時間10分前にやっと会場に到着。仙台市街に入ってからは要望行動の事務局から心配の電話をいただくことに。6時半には地元を出発したというみなさんは全員着席していました。「会議の仙台行きは、村からだと、30分の余裕をみて3時間半の時間はみなければ」と語り合ったところです。

時間に間に合っているとはいえ、会議などで、みなさん全員そろっているなかでのぎりぎりの到着は失礼なもの。我々の場合、時間に余裕をみない行動はちょっとのトラブルがあれば遅刻にもなります。時間にルーズの姿勢は、人様のことを考えない横柄さの表れでもあり、時間を厳格にまもるためにも、常に余裕のある行動に心がけねばとあらためて考えさせらたところです。分刻みの行動となる政治家とは違いますからね。

要望活動は、全員がやや早くそろったので予定時間より少し早めに始められました。早く集まればこういうことも時にできるのです。夏の水害被災箇所をはじめ雄物川の河川改修と成瀬ダムへは今後集中的なとりくみが予定されており、今回の要望でも力強く励みになる言葉をお聞きすることができました。

岩手県南、奥州市、一関市あたりも、まだ刈り取りされないたんぼが一定数みられました。いずこでも法人などによって経営規模が大きくなり、作業に長期の日数を要すること、それに夏期の低温や長雨、日照不足などによる登熟遅れもやはりあったためなのでしょうか。