うれしい陽射し

きのうは寒波が一休み。久しぶりにうれしい陽の光が豪雪の里に射し込みました。

気温もなんとかプラスとなり、寒気が緩みましたので村内には雪下ろしや雪寄せ作業に懸命の人々が各地で見られました。こうやって寒気が時々ゆるんでくれれば、みんな助かります。

我が家も、おととい母屋からとりかかった3回目の雪下ろしを、きのうは車庫、農機具格納庫や作業場などをふくめ一巡をほぼ終えました。これで今朝からの寒波への備えは整いました。

豪雪の時をむかえれば、そこに暮らす人々は夏のシーズンとはちがった心の糸の張り詰めがあるのですが、厳しい冬を感じているのは生きものたちも同じでしょう。

我が家寝室のそばにある柿の木には、まだ食べ尽くされていない熟れた実が生っていて、夜はテン、日中はカラスやカケス、アオゲラ、アカゲラなどいろんな鳥たちが日々の糧としています。テンはたまに2匹が鉢合わせして争うこともあるらしく、「ギャッギャッ」などという威嚇叫びの声音が真夜中の枕元まで聞こえてくることがあります。

むかしなら人がとっくにもぎ取っていて、寒ざらしでおいしく熟れた柿の実を野の生きものたちが糧にできるなどありえかったこと。今の彼らは、エサが不足する厳しい寒中のもうしばらくの間、方々にいっぱいある柿の実のおかげで命をつなぐことができているようです。

村内の里山では、この雪の中、イノシシ数頭の目撃事例も聞かれます。むかしのように野ウサギ狩りが毎日のようにみられた冬なら、深い雪で動きの鈍いイノシシはたちまちのうちに捕獲されたでしょうが、ハンターの数が激減している今、豪雪のなかでも彼らは生き残りができているようです。