仙人様の大イチョウも落葉

わが村役場の住所は田子内字仙人下。その役場そばにある仙人様の大イチョウが、きのうまでの吹雪で葉っぱをほぼ落とし終えました。

この大イチョウ。幹の太さが胸高まわりでおよそ4㍍ほどあります。直径はその約3分の1とすれば約1.3㍍もあるまさに大木です。幹がここまで大きくなるほどの長い歴史のなかである時には、何かの事情で伐り倒されそうになり「一度、幹にノコギリを当てられたこともある」という言い伝えも聞く古木です。

この地で人々のくらしを永く見つめつづけた大樹は季節指標の一つともされ、「仙人様のイチョウの葉っぱが、みんな落ちれば、根雪になる!」とむらの人々はおぼえてきました。

その大樹の葉っぱがほぼ落ち終えましたから、村はそろそろ根雪の季節入りでしょう。里山で生きていたクマたちも、いよいよ穴入りを始める季節。穴に向かうクマたちの足跡が雪上に見られ始めるのも今頃からです。なかには、りんごのあった里山から一休みもせずまっしぐらに県境の尾根を越え、奥羽深山の「自分の穴」に向かうクマも昔はいたものです。

大イチョウの落葉終え。クマの活動終え。二十四節気暦では7日が大雪。人々のくらしも何から何まで冬構えを整え済みの師走入りです。