さみしいお盆

感染者数が「災害級」といわれ過去最多を更新し続ける新型コロナ禍と、前線停滞による全国的な豪雨被害も重なったなかで迎えた今年のお盆でした。今のこの国で、治療が必要なのに入院ができず自宅で命を奪われるというコロナ罹患をみて「これは人災」と言う方々もおります。加えての水害。被災された方々へ心からのお見舞いを申し上げます。

感染症予防で帰省自粛がやはり多いからでしょう、わが菩提寺境内にあるお墓まいりの方々もいつもの年より少なく村全体もどこやらさみしいお盆となりました。

「盆過ぎれば、あぎがじぇ(秋風)、ふぐ(吹く)」がこの季節をとらえて交わす村人の挨拶言葉ですが、今年は盆過ぎる前に猛暑続きのお天気も活発な前線によっていったん退き、長袖着用、夜は毛布を少し重ねての就寝というほどに気温が下がりました。

標高の少し高め所に植生するモヂエヂゴ(餅いちご・エビカライチゴ)は、いつもの年と同じように実を真っ赤に熟して私が行くのを待っていてくれました。