農業所得のマイナスつづく

19日金曜日は、村税務課によるわが地区に割りふられた税申告相談日。例年のように住民の方々への懇切丁寧な助言のもとで手続きがスムーズに進められていました。今年も新型コロナ対策で、相談者の密を避けるため地区を細やかに分けての日程がとられています。

村会計の決算からもうかがえますが、村の農業所得(収入)の低下がいちぢるしく、過去5年連続で村全体の所得はすべてマイナスです。その傾向は一部をのぞき今年度の申告でもおそらく同じでしょう。我が家も、作付け規模が小さい割には、トラクター、田植機、コンバイン、乾燥機、籾すり・調整機械など農機具の修繕費などが多く、さらに肥料代や農薬費、そして多額の苗購入費が加わります。

申告の時をむかえる度に「こんなに赤字なら、田んぼ作付けをやめ、コメ買って食べる方が増えているのは当然だな」とつくづく思ってしまいます。機械、とくに壊れやすく費用がかさむコンバインなどは、使用年数が古くなるにつれ修繕費も驚くほど大きくなるからです。お米の価値が下がるにつれ田んぼの荒れも増加の一途。世界全体の食糧事情を考えても、水が豊富でこれだけの農地をもっていながら作付けされない面積が増えている我が国の現状に「こんな政治でいいはずがない」といつも思います。

▼18日の集落はずれの庚申塔です。この日、大柳地区の積雪は295㌢。村の今冬の最深を記録しました。明日から2日間ほど、今冬最後の本格的な雪降り日の続く予報があり、それに備えて週末から休日はあいかわらず車庫、農機具格納庫の除排雪に動きました。

そろそろ積雪が増し続ける季節は終わり。これからは雪降りはまだまだあるものの最大積雪深を更新することはほぼないものと思われます。ですからできれば屋根雪にはもう手をかけたくないのですが、軒だけは雪から離しておかないと雪が解けるときの引っ張り力で軒破損の心配があり、これは用心のための除雪作業でもあります。

日曜日にはわずかの陽射しに誘われて自宅前の河川敷を散策。成瀬川のせせらぎはもう真冬のもの静かな川面ではなくなり春色に。雨天もあったことから流れは勢いを増しています。伏流水に育つクレソンも日増しに緑色を濃くしています。緑が鮮やかになってきましたので今日は片手にもてるほどの軟らかな芽を摘みました。

道路沿いでは、秋にどこかへ隠していたのでしょうクルミを咥えているカラスをよく見かけるようになりました。車に割らせて食べようとする得意の賢い動きです。彼らにとって今の季節が食にもっとも困る時なのです。