緑が少しずつ増えて、エノキタケも初顔

豪雪の村もいよいよ雪解けシーズン本番入りです。

成瀬川の支流となる小沢の多くも、それまで厚い雪でふさがれていた流れが目に入るほどに雪消が進み、唱歌「春の小川」を唄った我ら子どもの頃を思い出す季節の始まりです。豪雪の村ですから、まだ、雪のない地方の「春の小川」のような歌風景ではありませんが。

わが家のまわりは、どこを向いてもみんな大小の川、川、川。まわりはまだ1㍍ほどの積雪がありますが、伏流水が湧き出る水辺は雪解けの進みが早し。そこには天然のワサビの緑がまず見え始め、野草のなかでは新芽を出すのが早いウドザグ(ハナウドの仲間)が威勢のよい緑をみせています。

真冬によく摘み取って食卓にのぼった湧水に育つクレソン(オランダガラシ)も、その時とはちがい今は水面が見えないほどに葉っぱがびっしりと繁っています。春の陽を受けた茎葉が成長の勢いを増してきたからでしょう。

それらのそばには、この春最初のユギノシタキノゴ(エノキタケ)が目に入ります。もうとっくに雪の下で顔を出していたようで、雪解けとともに黄金色に輝く姿を見せています。

田子内地区の北部、陽当たりのよい里山南向き斜面はどんどん雪解けが進んでいるのがわかります。大日向山周辺、わたしがよく通うクマの越冬穴でも、そろそろ冬ごもりを終えたクマが活動し始めてもおかしくないほどに、里のブナ山は地肌が多くなっています。

しかし、わが集落の積雪はまだ1㍍ほど。成瀬川の本格的な雪解け濁流シーズンはもうちょっと先になるかなという本流の様子です。今朝も新雪が10㌢ほど積もりました。まだまだ肌寒さが続く4月です。