なんと美しい北限近くのシロヤシオ群落

妻とふたり「年に一度はみておきたい」と通う栗駒高原のシロヤシオツツジ。

同じ仲間、ピンク色のムラサキヤシオツツジも咲き、それに高原のタムシバも咲き初めていますから「まだ大丈夫かな」と半ばあきらめながらも過ぎた16日に無理して向かいました。高原に近い山のベニヤマザクラが満開の頃にシロヤシオが見頃と覚えていましたので「もう、花時は過ぎたかな」とも思っていたからです。

農繁や行事、二人の時間がそろわないなどが重なってその年によって通えないことが幾度もあり、いざ向かうことができても今度は花が終わっていたり、花数が極端に少ない年だったりで、見頃の花景色を楽しめる年はいくらもありません。

そういう過去が何度もありますから「さて、今年は、どうかな」と、現地に行くまでがひとつの楽しみでもあるシロヤシオツツジとの出会い。

CIMG3730-1CIMG3704-1CIMG3711-1CIMG3712-1CIMG3728-1CIMG3731-1その地に近づいたら、まず先に妻が「あっ、なんだが、白いのがある」といいます。山麓には同じ真っ白のタムシバも咲いていますが、タムシバは花が大きくまばらな花つきなので遠くからでも区別がすぐにつきます。シロヤシオを見慣れている妻の目にうつったのはまぎれもなくめざす花そのもの。

東北では宮城蔵王のシロヤシオ群生地が有名だそうですが、奥羽山脈の日本海側にはみられないという不思議な花木。同じ奥羽の雪の多い地方でも県境をはさんで太平洋分水嶺側の山にしかシロヤシオは生きれず、北限は焼石岳山麓とガイド本などで知ったことがあります。でも、焼石岳山麓のシロヤシオは大きな群落を形成するほどではないのでしょうか、そうした大きな群落の紹介を耳目にしたことがこちらにはありません。

ですから、栗駒山麓のシロヤシオは、大きな植生ならば北限ものといっていいほどに尊い価値の花群落ということになります。

めざした山には、あと一日も過ぎれば散り始めるであろう満々開のその貴重なシロヤシオツツジが、ブナの青葉の中で息をのむほどの魅力にあふれ咲いていてくれました。

CIMG3743-1CIMG3746-1CIMG3748-1「えがったなぁ、えがったなぁ、今日、来て」と、心ゆくまで麗しの花を拝ましてもらい、岩手宮城内陸地震で大崩れした岩肌の山や、かって歩いた大薊方面の県境の稜線、前日に上がった焼石連峰の尾根筋を眺めながら帰路につきました。

▼きのうは成瀬ダム振興事業協同組合と村商工会のふたつの組織の総会へ出席。仕事と売上の確保、資金繰りなどに苦労を重ね、村の雇用確保と産業振興に大きな役割をはたしておられるみなさんへ深く敬意をはらいながら、みなさんの近況や考えをお聞きしました。「地方の活力源、中小の企業が栄える国づくり村づくりにいっそうの尽力をせねば」です。