積雪2㍍越えの地にはさらなる国の税財政措置を

▼全体をみて、今冬ほぼ最大積雪深をみた後のおとといの村の様子です。

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村内の住家がある集落としては最南端となる菅ノ台集落は村内で最も雪が多い

 

▼積雪が2㍍50㌢を超していたでしょう菅ノ台集落では、これが何回目の雪下ろしでしょうか、こまめに屋根に上がり作業をするTさんが、この日もやはり屋根の上の人になっていました。

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DSCF3037▼横浜から大柳に移住して久しいKさんは、雪とむきあう暮らしかたをKさんなりにさとったように私にはみえます。そのさとりの一つの末でしょう、玄関までの通路はこんな具合です。むかしの村では、たいていの家への通路はこういう雪の堀上げさえなく、みんなカンジキと踏み俵で雪を踏んだ道だけでした。今は、「あんまり、きれいに、雪を片づけ過ぎる」という声をよくききます。車社会ですから通路をきれいに除雪はやむを得ないでしょうが、家のまわりだけは、雪下ろしの転落事故なども考え、最小限の雪寄せで済ませるようにしたほうがほんとうはよいのでしょう。気分ではなかなかそうはいきませんが。

DSCF3043 ▼アガベゴ飼育(日本短角種)を始めとする椿川の大規模牛舎関連施設も、施設の屋根面積全体が大きいので落雪の処理にはかなりのエネルギーを必要とします。豪雪地帯での産業振興をはかるには、とにかく雪雪雪への支援対策がいつの時代も必須の条件。観光面でも、施設園芸、水稲育苗、菌床シイタケのそれぞれのハウス維持も、果樹も、みんな豪雪への支援策がなければなりたたないともいえます。豪雪は夏期の豪雨と同じ、それだけで災害といわれるのですから。

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▼地方創生策では、積雪がほぼ毎年2㍍を越える超の字がつく特別豪雪(災害)地帯へのさらなる手厚い税財政確保策(交付税の寒冷補正の見直し、傾斜配分、豪雪防災起債枠拡大、税の新たな特例創設等)を是非もとめたいもの。豪雪地帯町村議長会の組織も国に要望し続けていますが、そういう現場を実感をもってとらえていただければと、新築牛舎を囲む雪風景をお届けします。積雪2㍍をこえる地方の雪除去には、さらに特別な措置が必要なのです。DSCF3047

 

 

 

 

 

▼道すがら、奥羽県境の尾根をながめました。大柳と草ノ台の間から東に入る大柳沢は、45年ほど前、国有林のブナ材搬出で谷にワイヤーロープを張り集材架線での搬出作業に明け暮れた土地。峰を越せばカゲは北の俣沢の荒倉沢。急峻な大柳沢最奥部の山小屋に寝泊まりして働き、定時制分校に通った当時を思い出しています。

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▼古道・仙北街道の柏峠付近から東山に連なる県境の尾根の一部をながめれば、昨年春の残雪時にそこを歩いた日々を思い出します。そして東山、いつみてもいい山ですね。
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東山(右)