雪下ろしサンデー

CIMG1918-1CIMG1927-1CIMG1929-1CIMG1917-1きのう、おとといの村は、ならして今冬2度目の雪下ろしで、屋根上にはたらく人々が各集落でみられました。

役場所在地の田子内集落でも、おそらくたいがいの方々が2度目の雪下ろしでしょう、あっちでもこっちでもと、ここでも屋根の上のバイオリン弾きならぬ、屋根の上のスノーダンプ押しの姿が。

役場の通りは、ちょっとした川のような水量の用水路「伊達堰・だてぜき」が流れています。役場駐車場の雪もそのほとんどはこの水路で処理でき、堰沿いにある家屋の屋根からは直接水路に雪を下ろすこともできます。雪処理が便利なこの通りと水路は、他集落や村を訪れる方々から「便利だなぁ」とうらやましがられるほど。

同じ村内で、最も南に位置する菅ノ台集落は積雪がおそらく最多のところでしょう。きのう村内の雪状況をみながらそこまで上がったら、元農業委員の同僚だったYさんが外におられて「オレ家はまだ1回(業者にたのんで)だのも、オラ方のしとらじは、3度目下ろしたなでねがな?」と語りました。

集落は150㌢を越す積雪になっているでしょう、1度下ろしただけという屋根上の雪はもう1㍍ほどはあるかな?で、業者さんが都合つき次第すぐにでも作業にはいるようです。これですでに1回下ろした屋根ですから、国の「特別豪雪地帯」に指定されている村の様子がおわかりいただけるかと思います。

最後の写真は、金曜日の入道集落(入道地区)の雪具合です。ここも、その年月毎に私が積雪の様子をお知らせしている定点記録の場所です。

 

さざんか花は希望の象徴

所用で家々を訪れる機会が多い当方。その都度、冬でも玄関に様々な鉢花があるのを目にすることがよくあります。

昔なら、雪国の冬の季節に生花や鉢花などを家庭でながめられるのはごく限られた家庭層だけだったでしょうが、今はこれが当たり前の生活風景になっています。社会が発展し、人々の心のゆとりが、花を愛でるというささやかな幸せをつくりだしているのでしょう。

CIMG1903-1わが家で冬にもっとも愛される鉢花は妻が育てるさざんか。子どもの頃、小学校の音楽授業で、「さざんか さざんか さいたみち たきびだ たきびだ おちばたき」という唱歌をならったことがありました。雪国の村にさざんかという花木はありませんでしたから、「さざんかって不思議だな。冬に花が咲くなんて」と思ったものです。私にとっては、「春の小川」や「散歩唱歌」の~♪若草 もえる 丘の道♪~とともに大好きな詞と曲でした。

それから年月が経ち、冬に太平洋側の地方にはじめて足を踏み入れて「さざんか」の花を生け垣などで目にし、「ほう、これが、あの、さざんかだったのだ」と、学校で唄った頃を懐かしみ、その花に特別の郷愁を感じたものです。

CIMG1913-1雪の村の外はすべて真っ白の世界でもちろん花など無し。そんなとき、寒気のなかで次から次へと新しい蕾を膨らませ、玄関で花開く常緑のさざんかは、わが家の小さな「希望の象徴」とでもいいたくなるほどに、ありがたい花です。

CIMG1910-1色によって様々のようですが、さざんか全体には「困難に打ち克つ」「ひたむきさ」という花言葉があてられているようです。今朝は今冬一番の冷え込みでマイナス9℃。そんな厳寒の朝に咲く花びらをみていると、なんとなく言葉の意味がわかるような気になります。

落ち着いた雪国風景に

今冬2周り目の雪下ろしをきのうですべて終えました。

まだ2周り目なので、落雪構造の一部農機具格納庫は屋根に上がらずに済んでいますが、それもそろそろ雪が軒につかえてきました。3周り目になれば建物すべての屋根に上がることとなり作業時間はさらに増えます。暖冬から一変、2度も屋根にあがったら「あと、一回の雪下ろし程度で終わってほしいな」と、つい思えてきました。

それにしても、今冬の雪降りは列島の北にかたよっている様子。わが村と同じように役場所在地で2㍍を越す積雪をみる日本有数の豪雪地帯で、幾度かおとずれたことのある新潟や長野の町や村の積雪は「今年は意外」というほどの雪の少なさ。自然って、ほんとにひととおりではないものです。

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CIMG1900-1CIMG1890-1きのう午後は雪下ろし作業の合間、ほんの一時お日様と青空を拝むことができました。そのとき雪原を歩いていて目に映ったわがたんぼのある台地からの雪景色です。

気温が低くて、この2~3日に降った雪がまだ締まらず、雪原はキャンジギ(カンジキ)を履いても膝上まで足が雪に沈みます。もう「一人前の冬」になりましたから、厚い雪で覆われたたんぼは、ゆっくりと雪の下に眠っているようで、村は本来の雪国らしい落ち着いた景色となっています。

春にカダゴ(カタクリ)やチャワンバナコ(キクザキイチゲの仲間)を咲かせる土手も、ふとんのような雪をかむって、花の根をまもっています。

今冬2度目の雪下ろし

CIMG1878-1CIMG1879-1今冬2度目の屋根雪下ろしをおととい、きのうとかかり、今日は3日目、続きの作業です。今週の予報をみれば、来週には3度目の屋根上がりも計画にいれなければというほどの降り様になってきました。

村は、これでまあ普通の雪ですが、同じ県内でも今年これまでは内陸県南にずいぶんかたよった積雪となっているようです。シーズンをむかえた県内のスキー競技大会も、会場変更などを迫られるほど。ただ、連続した寒気の襲来でそろそろそのかたよりもなくなりそうな気配です。

一方、村のスキー場はもうたっぷりの雪。先週の連休もたくさんのお客さんが入られたようだと聞きました。わが家で屋根の雪下ろしが2回目ほどになれば、スキー場も万全の雪具合ということになります。

自然が相手の仕事、事業は、農業もそうですが、「毎年、違う」ということを覚悟して、いろんなリスクを計算にいれてとりかからなければならないものです。

夜は、部落で共同利用する除雪機の管理運営などで役員会が開かれ出席しました。

村産のお米は食味抜群

「村のお米(あきたこまち)は美味い」といわれはじめて久しくなっています。

CIMG1706-1「まあ、そうだろう」程度に受け止めてこれまでそんなに気にしないできましたが、お米をめぐる昨今の情勢のなかで、「同じ(あきたこまち)を同じ値段で求めるなら美味いお米を」あるいは「少々値が張っても、美味いお米を」という方々の声がずいぶん多くなり、わが村産の食味値の高い(あきたこまち)への人気が急上昇の勢いです。

県南平場地帯のある稲作農家が、「自宅で食べるお米は、東成瀬の(あきたこまち)を求めている」という小話をこの間耳にしました。風評の確かさは別にして、そういう話題がごく普通に交わされるほど、村産の食味値の高い(こまち)は評判を呼んでいるそうです。

よそから入る話だけでなく、美味いお米への評価は当方も直に感じています。平場地帯に暮らす多くの親類縁者などがわが家の慶弔事や催事で集まった時、「こごの、まんま、んめぇ(おいしい)」とよく言われます。贈り先からも「おめ方のコメ違う。んめぇ」などということは毎年です。こういう体験は、村のお米づくり農家なら大方あるでしょう。

またある時は、直売所の店頭にならべたお米を食べた方々から「美味しいので、もっとほしい」といわれることが度々ありました。もちろん、ご注文すべてにはとてもとても対応できないでいます。同じ方から繰り返して「また、ほしい」と言われることは、小規模ながら米づくり農家のはしくれの当方としては、これはうれしいものです。

当方は、その度に「なあに、水が、ええがらなんべぇ」などと言ってきましたが、やはり美味いご飯がつくれる大本は、イワナやヤマメ、カジカが棲む安心安全な清流用水に加え、土質、肥培管理、寒暖差の激しい気候などが総合されて、村ならではの「美味しい」とほめられるお米ができるのだと思います。きれいな水でつくられ、なおかつ、おいしいです。

ところで、「村のお米が美味しい」というのは食べた感じの主観だけでなくデータでも明らか。村産のお米は「食味値」が比較して高く、数値の上でも購入される業者さんや消費されるみなさんの間で評価がもう定着しているようです。

ちなみに、わが家の2014年産お米の食味値は79。2015年産は81で、うま味の一指数となるタンパク質も5.7㌫。わが家の米へ「美味い」と寄せられる声も、それは感じだけでなく、ほかの農家と同じように食味数値でも裏づけられているといえそうです。

CIMG1872-1CIMG1873-1▼9日は交通指導隊、防犯指導隊の初出式と懇談会へ。例年激しい降雪のなかでの式となっていましたが、今年はめずらしくおとなしい天気の下での催しとなりました。

CIMG1854-1CIMG1860-1CIMG1870-1▼この間、この冬はじめて外での童とのブランコ遊びやターザンごっこに。小学生となり冬遊びはスキーへ向かうようになりましたから、こんな遊びはだんだん遠くなるでしょう。

人と共存の鳥たち

わが家前にあるお米の無人精米機は、利用される方の出入りが多い。

手軽に精米できるということで利用が多いのでしょうが、この機械があるおかげで、命をつなげるほど助かっているのが、実はカラス、それにスズメたち。

DSC_0004-206-1精米に来られた方々が、袋などからこぼれたお米がまわりにちらばっていることが多く、とくにカラスはそれを頼りにわが家周辺を根城とし、精米が終わって車が去ればスーと舞い下りてきます。

常に樹上や電柱で観察していますから、軽トラックの荷台にあるお米の袋などを見つけたら、すぐそばに人がいても、ちょっと目をはなしたすきに袋はくちばしでたちまち破られお米が散乱ということもしょっちゅう見かけます。そういう当方も、家族も、何度か手痛い被害にあっています。カラスには油断もすきも見せられないのです。

DSC_0003-205-1DSC_0004-205-1DSC_0001DSC_0003-206-1カラスもスズメも、今では人間社会があって成り立つほどに人のくらしと縁が深くなっている鳥の仲間。かしこくもあり、可愛くもあり、時にカラスなどは「このおー」とごしゃげることもありますが、妻は「カラスさ、おが、かもうな(本気で相手にするな)」と、彼らとの共存をこちらに説きます。そういう理解者もいてでしょう、ここの区画は、カラスたちにいわせれば楽天のような地に違いありません。

凍み大根づくり始まる

CIMG1871-1きのうは寒の入り。この日を待っていたかのように、わが家では凍み大根が軒下に吊るされました。

わが家の昨年は大根が豊作。貯蔵庫にはたっぷりの大根や白菜が積まれていて、冬の間中味噌汁、煮物、漬け物、鍋物と、ほとんど毎日食べつづけてもどうやら余るようです。

こういう時に余分となった大根は処理が簡単。まず寒中は凍み大根として寒気で干され、春まで残れば今度は雪解けの季節のうららかな陽射しでまたまた干し大根にできます。

生で、漬けて、干してと、大根は、少々大げさにいえば雪国の人々のくらしに欠かせぬ命をつなぐ野菜。とくに豪雪のわが村では「でぇごど(大根と)、しろな(白菜)、ねえごたば(無ければ)、わっぱがだぁ(大変こまる)」でしょう。

寒気の緩い今冬、はたして質のよい凍み大根に仕上げるような連続寒気がくるか注目です。

お正月に食べ頃のバッケ

私たちは、自然や社会のごく平均値をとらえて、その平均値からはみ出た現象や存在を「あたりまえでない」として、異常とか異端とか見がち言いがちです。

でも、たとえば自然現象のひとつである日本の四季、たまにおきる平均値からはずれる気候変化などは、ある程度長い時間の物差しをあててみれば、そんなに驚くことでないというふうに当方などは思います。ただ、温暖化など人為によっておきる自然現象は例外ですが。

今冬これまでの比較的雪少なし天候も、よくみれば10年、20年、30年、あるいは50年~100年単位でみれば時々あること。必ずおきる地震と同じで、こうした大気の変化も必ずあることで、人類史というもっと長いスパンで自然のうつろいをみたならば、平均でないこともふくまれて、それこそそれが「自然というもの」ということができるでしょう。

以上の前置きをしたうえで、平均値の冬に慣れている私が、過ぎた2日、「おっ」と足を止めた対象を目にしました。それは真冬に食べ頃のバッケ(フキノトウ)。

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CIMG1800-12日にノウサギの写真を撮った小沢の上流部には清水が湧き出ていて、まだ土が露わな湧き口につぼみを開いたバッケが。県内でも沿岸部や雪の少ない地方なら時々あることですが、豪雪の村で真冬にこういう春の姿をこの山で見せるというのは稀なことです。これまで暖かった今冬を象徴する小さな自然の営みが、おそらく村のあちこちで観られたはずです。

三が日のうちに手にした食べ頃のバッケ数個はテンプラの好きな妻へのお土産に。早速大勢がそろったお正月の食卓で「とてもおいしかった」と食されたようです。こんなことは、わが家でははじめてのことです。

12月9日までの村議会開会。そして出初式

議会事務局提供
議会事務局提供

今年の初議会がきのう招集されました。

当初は会期決定のみの議事日程を予定していましたが、急きょ、与党の税制改正大綱において個人番号制度にかかわる一部手続きの見直し方針が出され、それにともなう条例改正等の専決処分案が審議されました。

通年議会の会期は12月9日までの341日間。仕事始めの日が初議会でしたから、「よし、今年も、始まったぞ」と、私の心の箍(たが)はピッと締まりました。議場内の各位も同じような心境にあったのではないでしょうか。

所は変わりますが、憲法に定められる昨年内の臨時国会開会要求が拒まれ、異例の年始国会がこの日開会された永田町のみなさんも、国会議員や官僚としてはこれまで体験したことのない年末年始を過ごしているのでしょう。会議は昨日からですが、その準備というものが議員にも、政府にも、官僚のみなさんにもあるのですから。

それにしても、憲法9条といい、53条といい、これだけ最高法を軽くあつかう政治手法の連続、立憲政治の危うさがあまりにも目につきます。

議会事務局提供
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▼午後は、やや強く降る雨の中、村消防団の出初め式、それを終えてからは恒例の地元分団の新年会へ。寒気のこんなに緩いなかでの出初め式は久しぶりのことです。団員の全体数は全国の例にもれずわが村も減少していますが、指揮者から「100名」と告げられたこの日の出席団員たち。若手の方々がずいぶん多くなっていて、世代交代が急速に進んでいる印象をここ数年感じています。

ということは、自分と同じ年代の団員がほとんどいなくなっているということでもあります。いろんな集い、行事にむかう度、数え65になるわが齢を自覚することが多くなっていて、これは世の常ながら少々さみしいものではあります。

ご挨拶では、永年の活動で表彰されたみなさんへのお祝い、団活動への感謝を申し上げながら、近年、全国、県内、湯沢雄勝管内でも非常に大きな惨事が続き課題となっている火災にともなう死亡事例(おそらく、その多くは有毒ガスが要因でしょう)について、「万が一の場合に、火災で命を失う危険から逃れる」策についての啓発の大切さをとくに強調したつもりです。

運動がてらノウサギさんとご対面

あけまして、おめでとうございます。今年も何卒よろしくお願い申し上げます。

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年末29日と30日、31日の3日間、時間を小分けにして住家と作業小屋に上がり、この冬1回目の屋根雪下ろしに汗をかきました。

CIMG1735-1CIMG1736-1DSC_0001-130日と大晦日は、予想していなかった今年最後の青空も拝むことができ、2日も朝方は半月がくっきりと見上げられる青空。「おどなしい、年越し、正月で、えがったな」と語り合いながら、貯蔵山菜やキノコをたっぷりとつかったわが家風の年越し、お正月料理をいただきました。

2日には、雨の中を向かいの山に足をむけてみました。雪下ろしを一度するほどですから雪原は新雪がやや深く、カンジキをつけても膝より少し上まで足が雪に沈みました。

上りでは、楽をしようと、樹木に着いた雪が落下してあまり足の沈まない杉林に入りましたが、こちらはこちらで杉の枝にまだ残っている雨を染みこませた大きな雪塊が時折ドーンドーンと落ちます。雪は雨でありったけ重くなっていますから、こんな塊が頭にでも落ちたら大変。かといって林のない雪原を上るには雪深しで難儀。多少の痛さをとるか、難儀をとるかで少々迷いましたが、結局、楽する方をとり、上を見上げながら「落ちてきたら、避ける」で林の中をのぼりました。

ここは、樹齢70~80年近いでしょうか樹高の高い杉林が連なり、それら杉の木にからまったヤマブドウの蔦がとても多いところです。

CIMG1794-1CIMG1793-1CIMG1796-1一部の蔦にはまだヤマブドウの房がいっぱい着いていて、雪上に落ちた実や蔦にある実を食べたのでしょう、つがいのヤマドリがドドドッと足もとから飛び立ちました。蔦のブドウ房を5つほどもいで口にふくんだら、酸味がとれて甘みだけが残りその美味しいこと。家では、そうとうこの味が気にいったのでしょう、「正月」遊びに来ていた童のうちの一人が「おいしい」と何度も小粒を口にしていました。

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CIMG1815-1CSC_0007-1雨止まずの天気でしたので、カメラ持ちには最悪の天気。ムリをせずにこの日は早々と下山。その途中、小沢をはさんだ向かい側20㍍ほど先にノウサギが伏しているのを目に。長年狩猟をしている私の目は、野の生きものだけはよくとらえることができます。

それこそ何百という雪の上のノウサギと対面してきたきた当方ですが、このノウサギ、足跡、大きさからしてかなり年季が入っているらしく、渋みのある面構えはなかなかのもの。キツネ、テン、猛禽類などの天敵から数年間身をまもりつづけたらしい風格すら感ずる姿です。この座り姿は。

▼今日は通年議会の招集会議日。午後には消防団の出初め式と、地元分団の新年会です。