草花の萌えの進み具合を下見しようと、天正の滝まできのう午後少しの時間入りました。遅咲きのチヂザグラ(土桜・イワウチワ)の花もめざしながらです。
林道はまだ車両通行止めですから入り口からずうっと歩いての渓谷入りです。車道は、吹きだまりの多い箇所に残雪があり、さらに杉の倒木も今年はいずこでも多く、ヒラ(全層雪崩)の常襲箇所では大量の雪が道を塞いでいます。
雪崩の上方を見ると、今々崩れ落ちた雪の塊や岩石もあり、はるか上部には斜面に雪が残っていますから、そこでは上を見ながら急ぎ足で通り抜けました。まだこの谷は雪崩の危険が常にあると思ったほうがよいでしょう。それに、雪解けにあわせて大小の落石は頻繁に発生しており、道路の除雪・清掃作業も、ガードの設置作業もまだまだ危なくて入られない状況です。雪崩も怖いですが、この谷は落石にも相応の注意が必要です。
ブナが萌え、イタヤカエデの花が咲き、谷は春黄紅葉真っ盛り。ブナの樹下では遅咲きのイワウチワ群落が見頃の花をいっぱい咲かせていました。
きのうの朝は放射冷却で霜が降りたらしく、所によってでしょうがコゴミ(クサソテツ)の新芽が霜にやられて焼けた色に染まっていました。野草によって霜に対する耐性のちがいがあるようで、コゴミは霜に極端に弱い種のようです。霜被害でしおれたコゴミを見て、先日記したリンゴの遅霜被害のことが頭に浮かびました。きのうの霜、リンゴの花はだいじょうぶだったでしょうか。