住宅地そばでクマタカ?との出会い

わが家の屋根では1㍍越の積雪となった去る6日の午前。12月定例会議の準備などで役場に向かった後、所用で村内を巡っていたら、思わぬ生きものとの出会いがありました。

その「生きもの」とは、大きな黒い猛禽類。写真で見る姿からするとクマタカでしょう。

なんとそのタカが、入道野尻の住宅のそばを低空で飛び、電柱に留まったのです。電柱に留まったのにはその前段で訳があります。車を走らせていたら、大きなタカを数羽のカラスたちが追いかけていたのです。

大きなタカは、トビよりも色が濃く、背中は黒い羽色。飛翔中には内側の黒白まだら模様の羽色も見えます。「トビではない。しかも、よく見られるノスリやほかの小さなタカの仲間でもない。クマタカかな?オオタカかな?」と、遠目が利く私は視線を黒いタカに集中しました。

縄張りへの侵入者に対してカラスは、相手がこんなに大きな猛禽類でもしつこい攻撃をくりかえす様子を我々は時々目にします。カラスのそんな執拗さに閉口したのか、大きなタカは急に県道沿いの電柱に留まったのです。

そこで数分間、大きなタカは様子をうかがい、カラスとにらみ合いがつづきました。が、やがて、タカは岩井沢方面の里山へ飛び立ちました。クマタカ特有のまだら模様の内羽をまた見せて。

最初は遠くから車の外で写真に収め、後に車で電柱のそばへ近づき、警戒されぬように車中からもその姿をわずかの間ながめました。「いい望遠カメラがあればよかったのに」と悔いましたが、なんとか普通のコンパクトカメラでもタカらしい姿は確認できます。

鋭い眼光と爪、黒光りする背中の羽色、足下のまだら模様の羽色、頂部の冠状に突き出た羽、そして決め手はカラスよりはるかに大きい体、これは、もうどう見てもクマタカでしょう。

でも、このクマタカはどうして人里の家そばに飛んできたのでしょうね。これは親鳥か、それとも親離れした年の若タカが、思わぬ豪雪で食べ物確保に苦労して住宅地そばまで飛んできたのだろうか、何を目的で飛んできたのだろうか、などと私の素人推理は今も頭の中を行ったり来たりしています。