味噌仕込み

雪解けの春は、毎年のようにめぐってくる我が家の自家用味噌仕込みのとき。

昔は、屋外に据えた煮豆専用の黒い大釜で豆を煮る。手回しの豆つぶし機械で煮豆をつぶす。つぶした練り豆を手で持てる大きさ程度の塊(これを味噌玉という)にする。今度は大きなはんぞう(半挿・木をくりぬいて製造のタライ)にねりつぶした味噌玉を崩して入れる。それに塩と麹と、豆を煮た汁を混ぜて味噌の元をつくる。の作業を経て、最終の仕込み作業は大きな桶にその味噌の元を詰め込むという手順で味噌仕込みが行われました。

そういう当時に比べ、今は、食生活の変化(とくに冬期間)や自宅での各種宴会や慶弔催事などの減少もともない総じて味噌の使用量も少なくなりました。したがって仕込む味噌の量も激減。自家用味噌も麹屋さんなどプロのつくった味噌の元を購入し、自宅の桶に詰め込むだけという家庭がほとんどです。仕込みを止めて、味噌そのものを購入している家庭も今は少なくないようで、これも時代を反映したくらしの変化のひとつです。

わが家も、かっては毎年この大きな味噌桶いっぱいに仕込み、その桶を3つ備え順繰りに利用していましたが、今は大きな桶に3分の1ほど仕込めば足りるようになっています。ただ代々使われてきた3つの大桶はそのままで、量は少ないもののやはり昔と同じようにそれぞれの桶に味噌が仕込まれ中です。

よくここで記すように、山村の農家は、米も味噌も一年分以上の蓄えがあり、水もすぐそばに飲める湧水や沢水があり、少々の難事にも耐えられるというのはこういうことです。

わが家の場合は、仕込む味噌の量が少なくなったとはいえ平均の家庭よりやや多いかもしれません。それは、食べる味噌だけでなく、キノコを主にして、野菜や山菜の味噌漬もよくつくるからです。とくにキノコのノギウヂ(エゾハリタケ)とトビダゲ(トンビマイタケ)の味噌漬けはかなり大きな桶にぎっしりと漬け込みますから、漬け物用の味噌も「ほほう」と思うほど使えるのです。

▼きのうは広域消防分署職員の歓送迎会へ出席。広域管内のなかで居住圏域の多くが横手・平鹿に隣接、管内では半ば飛び地のように位置しているわが村です。雄勝管内でありながら警察の管轄は横手署、経済・生活圏もかなりの部分が横手平鹿とつながり、救急時もふくめた医療機関の利用も横手平鹿地域が相当数あります。

村は、このように管内ほかの地域とは様々な面で社会的な背景に異なりをもちます。さらに岩手県境と接する広大な栗駒山国定公園や全国有数の森林生態系保護地域の脊梁山脈、そして国直轄の成瀬ダム建設の本体工事着手など、特有の環境下にも村はおかれています。転出された方々へはそうした条件下で活動に励んでいただいたことへ感謝し、転入された方々へは、村の防災計画やハザードマップに基づいた現実対応にむけ啓発活動によく励んでいただきたい旨を思いながらあいさつとしました。