生の新しい情報に学んで

県町村議会議長会主催の議員研修会と議会広報研修会がきのうひらかれた。

CIMG5639-1議会広報研修会が終わって午後に開催された議員研修会は、二人の講師により午後4時10分過ぎまでびっしりとおこなわれた。

最初の講師は「農山村資源を活かした地域活性化」の演題でNPO法人えがおつなげて代表理事の曽根原久司氏。氏は、経営コンサルタントなどを経て東京から山梨の農山村地域へ移住した方で、実践を通じた講話だけに、自信と誇りが語りの全体から感じられた。

CIMG5641-1後段の講師は東京大学教授の鈴木宣弘氏。氏は、農業経済学、国際経済学を専門とされる方で、TPP問題の本質(農業や食だけでなく、対象となるすべての商取引分野)を追究する識者としてひろく国民に知られている方。

15Pにも及ぶ内容豊富な資料が配られたが、この資料だけでも貴重な価値がある。「TPPの本質をより深く広く国民に理解してほしい」という熱意が、こういう研究資料を提供していただけるという姿勢からも強く感ずることができた。

なにゆえのTPPか、誰のためのTPPか、本質を見抜く眼力を私たちはもちたいものである。ヨーロッパや米国は食料を国家の安全保障策のカナメとしてとらえていることに学ばなければということ、主な食料が自給(家畜の飼料も含めて)できてこそ国家の安泰がはかられることを忘れたくないもの。そのためにも、健康を度外視した「安ければよい」式での輸入もの頼りにだけはなりたくないものである。
お二人の講話から、農山漁村を維持できるような質の高い政治が、いよいよわが国には求められていることを再度感じた。