水稲作付面積などの目安を決める

村農業再生協議会の総会がきのう開かれ、今年の水稲作付け面積や生産量などの目安を決めました。

議案の前には令和4年度の実績報告も。令和4年度の村の水田面積は350.46㌶。このうち主食用米の作付け面積は155㌶。転作実施面積は195.46㌶。転作実績のうちもっとも面積の多いのは野菜の39.16㌶で、次いで39.10㌶の飼料用米、飼料作物の16.03㌶などが報告されました。作物は栽培されないけれども管理はきちんとされ荒れていない「自己保全管理」という名がつく水田が76.78㌶あることも、平成から令和にかけての大きな特徴です。いわゆる「遊休農地」ともいわれる水田がこれだけあるのです。

この日決まった令和5年産米の村の「生産の目安」は、数量で1095㌧、生産面積は前年度と同じ206㌶、水稲作付けの目安率は58.7㌫となります。

世界全体を見わたせば、穀物をはじめ主食となる食料生産の条件の悪い国がアフリカやアジア諸国を始め多くあり、あるいは世界の飢餓人口が8億人を超えるとされる状況もあります。飢餓までには至らないものの満足な栄養がとれない人口は30億人をこえるともいわれます。フードバンクなどを頼らなければならない「貧困層」とされる方々は我が国にもおります。こうした中、土も水も豊か、お米がたっぷりと生産できるこの国で、水田の多くが作付けされず自己保全となっている姿はほんとうにいびつな社会構造といえます。

全地球的な視野で「まずは世界の人々の飢餓をなくす」そのために、わが国政も、先進国といわれる世界の国々も、もっと効果ある具体策を執ることが必要と思われます。我が国は「米」でそうした支援体制の一環をもっと大きく担えると思うのですが。

▼きのうは時々の陽射しがありながらも雨の一日で、3月下旬から4月上旬なみといわれる天気となりました。

所用を果たして村内をめぐった午後、雪原も春のような雪模様となり、田んぼに積もった雪には「えくぼ」のような窪みがずう~と広がって見えました。雪の下には稲株がありますから、それがこんな雪模様をつくる元となっているのでしょう。斜面にもいろんな雪模様が出来上がっていました。寒中なのに、新雪の降り積もりがないので春のような雪原模様となったわけです。季節外れの思わぬ「自然の芸術」を目にした一日でした。

里山の斜面ではかなり大きなヒラ(全層雪崩)も発生し、雪崩がよくおこる山では口をぱっくりと開けた雪の割れ目の目立つ斜面がほうぼうで見られました。寒中の雨天が起こすヒラには要注意ですし、この締まった雪の上に来週からは新雪がどっと降り積もるようですから、そうなれば発生が多くなるワス(表層雪崩)にも要注意です。