6月下旬は落ち着きの季節

昨日で田植えからひと月を過ぎた我が家のたんぼです。一部圃場の成長はまだかなり遅れていますが、ほかは持ち直してきたようで、これならばなんとか平年並みに育ってくれるだろうかとまずはホッとしているところです。

 早苗から成長した稲も一人前の株に近づいてきた6月下旬は、全体としてたんぼの緑が増してきて田園は落ち着いた景色となってきます。主にたんぼ仕事だけの農家にとっては、これからしばらくの間は集中した作業がないので、くらしの面でも落ち着いた気分となれるのが6月下旬です。むかしの今なら、草取りや養蚕のしごとで落ち着きの6月下旬どころか、最もきつい仕事が続く日々だったでしょうが。

平場の果樹地帯ではサクランボの主力品種「サトウニシキ」の収穫が真っ盛り。きのう身内から大粒のおいしい実をいただき、「美味い、美味い」とつい食べ過ぎてしまうほどごちそうになっています。

▼きのうは、切り残していた薪用のりんごの木の切断作業を続行。この間、チェンンソーのエンジンをうならしていての作業中、空洞となっていた材のまわりにスズメバチが10匹ほど飛んでいて、なかなかそこから離れません。

「おかしいな?」と思いながらも不気味ですので殺虫剤で退治しようと思いましたが、飛んでばかりで止まりませんからスプレーの噴射も思うようにいかず。それでも、一匹、二匹とスプレーが少し体にかかったらしく次第にハチの数は減りました。

そうしているうちに、それらの蜂より3倍ほどはあるかと見える大きなハチが木の洞の中からいきなり飛びだし、体を重そうにしながら近くのやぶの中に消えました。それは女王蜂だったのです。洞となっている木をひっくりかえしてみたら、小さな作り始めの新しい巣が洞にあり、幾匹かのハチが中にいます。

殺虫剤を噴射したので女王蜂は危険を察知して逃げ出したのでした。飛んでいた蜂たちは巣をまもる役目の蜂たちだったでしょうが、夏から秋の蜂たちよりも攻撃的ではありませんでした。あれがいつもの攻撃的な蜂でしたら、こちらは何匹もの毒針でめった刺しにされてしまうところでした。自然界、何の危険がまちうけているかわかりません。用心用心です。