▼15日の朝からでしょうか、今朝まで朝の雪寄せなしが連続しました。このあとは久方ぶりの寒気団襲来予報で地吹雪が予想されますが、地面も少しずつ温まりはじめ、春への歩みが方々で感じられます。
きのう月末の所用で村内をめぐったら、村では「1月、2月は、ほんとに楽した、助けれられだ。こういう年も、あるおんだな(あるのですね)、たまげだッ」の言葉が、あちこちで聞かれました。
時折の雨もあって積雪量も知らず知らずに下がり、集落を囲む山では春の気配をさそうヒラがごくあたりまえで目につき、杉花粉や黄砂も混じる霞空の日もむかえるようになりました。
それをみて、もうこれ以上は雪が重ならないだろうと見込んだのでしょう、水稲育苗ハウスなど春作業むけのハウス敷地やリンドウ栽培圃などの除雪が村内でも始まっています。
▼雪深と寒の季節は「ネゴ足とまる」といいます。野良でたくましく生きる相当な猛者ネコでなければ、寒さと雪が苦手な猫が雪上を歩く姿はそんなに多くは見られないので、おおかたのネゴ足はこれまで止まっていました。
でもこう春めいてくると、温かさを感じて動き始める草木と同じようにネコも外出が多くなるようで、この猫くん(おそらくオスの野良猫)も、2月としてはめずらしく雪のないところで、もの憂げに伏していました。
わが家のまわりに猫はいないので「ぎゃおーん、ギャオーン」の盛り声を聞くことはありません。でも、そろそろ猫にも盛りがつく頃、いや、もうついているかな、かれも「今宵は、いずこへ」などと思案をめぐらしているのでしょうか。
私は俳句にはまったく無知ですが、猫に恋の字がつけば春の季語、猫の字に火の温もりが重なれば冬の季語といいます。春と冬の猫をみれば「なるほど」です。