理不尽に屈しない政治

片目となると距離感がおかしくなり、ペンをもつと、それでなくても形のくずれている字がさらに読みにくい字になります。その点、パソコンなら字だけはなんとか当たり前に打つことができます。

今日はやっと抜糸です。眼の不快感もだいぶなくなり右目だけでも文字を読むのはごくふつうに出来るので、ここ2~3日は、ためていた本を次々と読める時を過ごしました。

いずれも、感銘、共感など「うん、なかなか、おもしろい」という読後感に浸ることができましたが、とくに心に突き刺さり残ったのは「戦う民意」(沖縄県知事・翁長雄志著・角川書店)、「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」(東大大学院教授・加藤陽子著・新潮文庫)、「外科医の腕は何で決まるのか」(国際医療福祉大学三田病院教授・羽鳥隆著・幻冬舎新書)の3冊。ほかに、いくつかの愛読書の繰り返し読みもじっくりとできました。

cimg8426-1最初の「戦う民意」は、贈っていただいたもの。右と左、与党と野党、保守と革新、イデオロギーを超えて、沖縄問題の本質、日米安保条約、日米地位協定をより客観的にとらえるうえで、あるいは自治体の自立、わが国の従属と真の独立を考えるうえで歴史をたどり教えられる著書でした。(日本の従属ということでは、先日のさきがけ新聞6面の記事にも注目しました。秋田さきがけ政経懇話会が先の13日に秋田市内で開催され、元ニューヨークタイムズ東京支局長のマーティン・ファクラーさんの講演を紹介した記事です。)

著書が世に出てから1年を少し過ぎました。その後の沖縄、日米のうごきと著者のたどった足跡、そして起きたばかりのオスプレイ墜落とそれへの対応などをみれば、「理不尽には、相手がどんなに大きくても決して屈しない」自治の原点を堅くまもりながら地方政治の先頭に立つ著者の洞察と信念、行動は、柔軟と原則を織り交ぜながら一貫しています。

著書のあとがきで特に私が共感したのは以下の部分です。それをひろいあげます。(前段は略)どんな環境にあっても、大きな壁にあたっても、それでも負けずに力を尽くすというところに人が生きていく価値があります。難しいからといって一歩でも下がろうものなら、子や孫に責任を持った政治は実現できません。(中略)生身の人間である私たちは、これからも場合によっては木の葉のように舞い散るかもしれません。しかし、それでも私たち責任世代は、自分の姿を伝えて、子や孫の世代に勇気と誇りと自信を持ってもらいたいと思います。自分の生まれた故郷で未来の世代が自信を持って生きていけるような素地をつくることが私たちの使命です。(以下略)(()内書きはこちらの記)。

子や孫の世代に責任を負う政治。これはいちばん大切な心構えだとつねづね思うことなので共感をおぼえます。国政でも地方政治でも、刹那のことだけでなく将来に責任をおえる政治の大道を歩んでいるのか、骨太の姿勢が我々には常にもとめられます。政治に身を置くすべての人々、とりわけ首相、首長、なかでも地方で影響力の大きい知事のみなさんは、「理不尽には屈しない」「将来に真に責任を負う」この2つを放さないでほしいものです。