所用でめぐったきのうの村内。途中、今年はじめて立ち止まって東山にむきあいました。
左の大きな山が東山(1117㍍)で、ここには登山道がありません。右奥が登山道のある上東山(1116㍍)で、地元では「とうざん」といえば山菜取りでも有名な登山道のある上東山をさします。(ここの山菜取り場所は山に詳しい方でないときわめて遭難しやすい地形で、霧も多発。熊の生息も多く人が襲われる被害も発生。いったん遭難すれば、岩手側、秋田側どこに向かっても、界隈きっての深山渓谷、あるいは断崖絶壁ですから地元の詳しい方以外は山菜採り入山は避けてください。山腹は地元の捜索隊も容易には入れず油断できない奥羽の険です。)
二つの東山はいずれも山容がすばらしく、遠くから眺めて美しい山。「上東山」「下東山」、「前東山」「後ろ東山」など、集落や人によって呼び方が様々なのもこの山の特徴です。
東山の西側山腹は村内では合居川渓谷と肩をならべる見事な断崖絶壁。そのかげ東側は岩手奥州市胆沢川支流の小出川最上流部にあたりますから険しいのも当然。
私は、登山道のある東山(上東山)には雪上を登ったことがありますが、二つの東山の間の尾根と、東山から柏峠までの北方面大部分の尾根、上東山から栃ヶ森山方面の南側尾根は狩猟当時でも足を運ぶ場所ではなく、村内でも私が足を踏み入れたことのない県境尾根の一つ。毎年「いつかは歩きたい」と、心の計画ノートに記しているところです。
その山行をなかなか実行できないでいるのにはそれなりの理由があります。なんといっても大きい理由の一にあげるのは脚力の衰え。日帰りでは、南北どちらの尾根から登っても一番疲れたところで最後に大きな落差のある稜線を登り、下らなければ目的にたどりつけないということです。途中で戻るにはもったいなくて、せっかく登ったら二つの東山を渡り歩いてどちらか一方に下りるというのが理想ですが、脚力への不安がその理想実現をさまたげています。
かって元同僚議員のTさん、元村教育委員のKさん、元村監査委員のYさん(故人)の4人で、雪の上を東山に登った日を偲びながら二つの稜線を眺め、「まずは理想の半分をいつかきっと」と、思った次第。
▼村のたんぼはまだこんなに真っ白な雪の下。山斜面や水辺から土色がどんどん広がっていますが、まだまだ村は白の世界が支配しています。