冬備えを解く

3月は、一ヶ月間のうち除雪作業を一日もすることなく終わりました。3年前の冬も雪が少なかったのですが、今年は3月に除雪作業を必要とする規模の降積雪がないというめずらしい年でした。

おかけで雪消は早く、わが家はおととい、住家や農作業小屋の冬囲いを解きました。

この後も降雪はないようですので、車のタイヤもきのう交換。少しずつ冬備えを解き、雪から放れるくらしが村でもはじまります。

高台にあるわが家の田畑には雪がまだあり、そこで解けた水が田んぼに溜まり、まるで田植え時のような量で尻水口(しりみなぐち・排水口)から流れ出ています。それを見れば雪が解ける時の水量がいかに多いかがよくわかります。積雪量の多い深山の雪解けが本格化すれば成瀬川が洪水に匹敵する規模の濁流となるのも当然なわけです。今年は雪解けが早いので、耕起など土と向き合う作業も平年よりも早くとりくめそうです。

昨秋、収穫しないで畑に残していた白菜が雪解けとともに顔を出しはじめました。軟らかな菜を摘んで早速ごちそうになりました。

落雪構造の車庫の屋根から落ちて積み重なった雪も今年は少なく、平年なら開花の遅れる軒下日影で厚い雪に覆われるフクジュソウでさえ、今年はもう芽を出し花を咲かせています。

▼世界的に活躍された音楽家の坂本龍一氏が3月28日に亡くなられました。芸術家としてだけでなく、坂本氏の平和・反戦への主張や行動などに私は共感することが多く、あまりにも存在の大きな方だっただけに、71歳と早すぎるご逝去が残念でなりません。心からのご冥福をお祈りいたします。