北へ旅立ち前のくつろぎ

今日も、過ぎた土曜日の成瀬川の様子で、白鳥やカモたちがくつろいでいる光景です。

わが家前の成瀬川にあるいくつかの淵は、白鳥やカモたちが羽を休めるのにうってつけの場所のようです。今冬も、2羽の白鳥(つがいかな?)がここを拠点にして冬を越していて、同じように大陸から渡って来たアオグビ(アオクビ・マガモ)やコガモ、それに地ガモのデロガモ(泥ガモ・カルガモ)たちとともに過ごしています。

人が近づくと、狩猟者に狙われ続けていたカモたちは人影が遠くてもすぐさま飛び立ちます。しかし白鳥は、警戒のそぶりを見せ視線は人から離さずゆっくりとした動きで水面を移動し、特別のことが無い限り人を警戒して飛び立つということはありません。

その彼らも、もうまもなく北の大陸へ帰る頃。この二羽も、成瀬川や皆瀬川、雄物川で冬を過ごした近くの群れたちと合流し、八郎潟や周囲のたんぼでまたたっぷりと栄養と休養をとって北の地へ旅立つでしょう。

今朝も真冬と同じ寒さと降雪です。でも間もなく3月、もう少し経てば、村の空には南の地方や奥羽の山並みを越えた宮城の伊豆沼や内沼、長沼などで越冬したハクチョウやガンたちの、クォーッ、クォーッの鳴き声も響き渡る時をむかえます。

▼真冬日にもどったきのう、村の農業担い手組織・田畑会(佐々木修会長)から集いのご案内をいただき出席、ありがたい時間を過ごしました。佐々木会長は村議会の議員でもあり、村の特産・夏秋トマト、菌床シイタケ、水稲の栽培にとりくんでいます。

ホテルブランで行われた研修の集いでは、県の湯沢雄勝地域振興局・佐藤尚志農林部長による講話、それにつづく会員同士の座談会、そして久しぶりに乾杯と懇親の時間もありました。

講話の主題は「5年後、10年後、そして次世代に向けて、地域の仕事の全体像を私たちは、どう描くのか」という濃い内容で、視点も鋭く、1.地域定住基盤産業としての農業、2.農業こそ人生100年時代の受け皿、3.地方創生とは民間の「稼ぐ力」の向上による外貨の獲得という柱立てでお話は構成されました。中山間地域農業の特徴点をとらえることの大事さとともに、食糧自給率を高めることなどに日本農業発展の大きなカギがあることを佐藤氏は力説されました。

佐藤氏はこの春に定年をむかえられるということですが、県の農業施策はもちろんのこと広く県政全体の発展・振興にとってもまだまだ力を尽くしていただきたい方と思いながらお話をお聞きいたしました。