過ぎた週末、花木まわりの草を片付けていた妻が「ええモノをめぇへるがら、きてみれ(いいものを見せるから、来て)」とこちらを呼びます。なんだと思ったら、それはミョウガの花が終わった跡についている真っ赤な実のようなもの。こちらははじめて見る「奇怪な姿」なのでしらべて見たら、それはやっぱりミョウガの実らしい。
片付けしごとをしているといろんな出会いがあるようで、ミョウガの実につづいて妻は「ほら、こどしも(今年も)、でだよ(出たよ)」と声をあげました。花壇の中に、なるほどハタケシメジが昨年と同じようにいっぱいカオをだしています。
家周りでは、ほかの草むらの中にも遅出のハタケシメジやサモダシ(ナラタケの仲間)が最後のカオ出しを見せてくれています。枯れ立木には大きく生長したトヂナメラコ(ヌメリスギタケモドキ)の株も見えます。
いろんな出会いや発見がある晩秋。遅咲きのオミナエシが澄んだ陽射しに輝き、温度計が氷点下を刻むようになったら、鉢植えのサザンカやダイモンジソウは花姿をひときわ目立たせるようになっています。
同じ過ぎた週末、合居川「いずくら」の崖紅葉も見頃を少し過ぎ、谷入り口のブナも黄葉が色あせていました。渓谷奥のブナ林はもう葉っぱをすっかり落とし初冬の様相です。
▼紅葉の見頃時期もふくめ秋の訪れがやや遅く感じた今年。一時「今年は不作かな?」と思っていたキノコのサモダシ(ナラタケの仲間)が、10月末ぎりぎりになっていっせいにカオを出してくれました。
わが家周りの草むらでも、倒れた枯れ木や埋もれた腐朽木に平年並みの発生を見せています。やはり今年は、9月から10月のやや高めの気温がキノコたちの発生を遅らせたようです。おかげで、サモダシの塩漬けも充分に確保でき、今年もサモダシがたっぷりと入った納豆汁を楽しめそうです。