豪雪の村にも花

いつもよりほんの少し開花が遅れがちなのか、まだ1㍍を越える厚い積雪のそばでフクジュソウが咲き始めています。

学校が春休みの季節、あるいはもう少し先にのびて「堅雪」の頃。子供の頃の遊びの思い出が頭の中にいっぱい詰まっていて、それを思い出す度に、なぜか胸がキュンと熱くなります。

この季節によく仲間たちと遊んだのは、大川(成瀬川)の岸辺やその支流岸辺で、水辺の石を動かしてのカジカ捕り。柴木を木刀がわりにしての戦いっこ(チャンバラ)。そして遊びと実益を兼ねた湧き水でのセリ摘みや、堅雪を渡って雪消の早い場所でのヒロッコ(アサツキ)掘りでした。

そんな昔を思い出しながら童と歩いた川の岸辺で石を動かしたら、立派なカジカと今年初のご対面。真冬のノロノロ動きとちがい、カジカの動きはほぼ通常に近い素早さとなっています。池の鯉も、隠れ場所から出て遊泳する姿が見られます。明日で彼岸も明け。地上ではフクジュソウ、水中では魚たちと、いずこでも生命は春を感じ始めたようです。