おだやかな天気だった19日午前のこと。
朝に役場でいつもの用務を済ませての帰り、地元集落まできて、先日雪上歩きをしたムゲ山(向かいの山)に目をやったら、一羽の大きな鳥が水平に飛んで杉の梢に留まりました。
見てすぐに「あれはタカ、クマタカかな?」と道路からカメラを向けました。双眼鏡もなく遠いので姿はよくわかりませんがまちがいなくタカで、大きさと羽の色や姿全体をみればやはりクマタカのようです。
なかなか同じところに長くとどまらずすぐに飛び立ち、東にむかっては梢に留まり、また西に向かっては梢に留まりを繰り返していますが、そのうちにタカが1羽ではなく2羽であることに気づきました。
しばらくしたら、その2羽が同じ杉の木に一時並んで羽を休めました。2羽はつがいなのでしょうか。お天気が良く見通しがよく利く日なので、雪原がひろがる成瀬川筋の河川敷やシロデ(雪崩斜面)そばの立木に留まり、ノウサギやカケス、ヤマドリなどを捕らえようと待っているようにも見えます。
数年前の雪解けの春、ここのシロデで山菜採りをしていたら、2匹のノウサギが何ものかに襲われ食べられた跡の骨や皮がありました。このシロデ付近は、きっと、冬の季節のタカにとって獲物を捕らえやすい絶好の狩り場なのでしょう。
いったいどこに巣をもっているタカの一家なのかと興味が湧きましたが、いつまでもウォッチングをしていることはできずその場を離れました。この2羽は、おそらく10数年前から時々目にしているクマタカの一族で、集落からそれほど遠くないところに巣があるのでしょう。なので今後もかれらとの偶然の出会いがまたあると思います。