新春懇談会

村商工会と成瀬ダム振興事業共同組合の合同新春懇談会がきのう2年ぶりに開かれました。懇談会後段には、ブラボー中谷さんによる初笑いもふくめた楽しいマジックショーで会場は笑いにつつまれ拍手かっさいとなりました。

今回も、新型コロナの第6波が猛拡大するなかでの開催となり、参加が予定されていた来賓の方々の中には感染防止を考え急きょ出席を取りやめた方もおられたようです。

議会も4人がご案内をいただいておりましたが、第2部の会食をともなう懇親会には、はじめから欠席をご連絡しておりました。

ごあいさつでは、昨年湯沢市でおこなわれたあるフォーラムに参加したとき、パネリストをつとめられた女性経営者の方のご発言に注目、感心したことをとりあげました。その発言とは、経営者の方々ならよくご承知の「三方よし」についてです。

金言や格言としてはよくお聞きする言葉ですが、すぐ身近におられる女性経営者が、「三方よし」の姿勢で経営に当たりたいという旨を述べられたとき、私は「たいしたものだな」と思いました。

売り手よし、買い手よし、そして世間よしの「三方よし」どんな格言・金言でも、読むのも思うのも言うのも簡単ですが、口に出すだけでなく実行するというのはむずかしいこと。

ところが、その女性経営者の方は、大勢の人々の前でそれほど気負いもみせず坦々と「三方よし」をご発言し、そういう理念で「経営にあたっていきたい」と実行もしているのです。

いま世界の国々、とりわけ資本主義がより高度に発達した国々で、「格差問題」が顕著になっています。資本主義の発展にとってこの異常すぎる格差を是正することが大きな課題とされ、それはあらゆる側面で「資本主義のルールをまもった社会の構築を」という声となってそれぞれの国々でこだましているようです。

二宮尊徳(二宮金次郎)は、売る人だけでなく買う人も満足する社会を提唱した方とお聞きしたことがありますが、社会全体の発展も考えた三方よしは、近江商人によって徹底された経営理念といわれます。よく考えてみれば「三方よし」とは資本主義のルールをまもった事業行為、商い行為ともいえます。

どんなしくみの社会であれ、昔の方々は、社会発展の法則がどこにあるのかをしっかりと見据えていたのですね。社会全体の前進にこそ、人間のほんとうの幸せがあるということを。