我が家台所そばの土手でもヤマユリやキキョウが花盛りとなり、花をながめながら食事ができる夏の日々がつづきます。まもなくそれらの花見にはオミナエシも加わります。
「村の花」としてかかげられるヤマユリは、ある一時、ネズミの食害などをふくめ植生が激減したこともありました。
しかし、その後理由はわかりませんがいずこでも植生株の増加がみられ、現在ではまさに村の花にふさわしいほどの花姿があちこちで目に入ります。
ただし、そういう状態がいつまで続くかとなると不安な要素がいろいろあります。なかでも心配されるのはイノシシの食害。彼らのあのなみはずれて鋭敏な嗅覚と土を掘り起こす鼻と牙の威力は、栄養価が高くおいしいヤマユリの球根を見逃さないでしょう。おとといも記しましたが、クマに加えてイノシシ、ニホンジカ、予想をこえる、あるいは予想だにしなかった獣たちの襲来と(跋扈)は、農作物だけでなく大事な野の花にも影響が及びそうです。
▼この季節、虫たちの世界で圧倒的な生息数を見せるのはボンアゲズ(盆秋津・アカネトンボ)。体がほどほどの大きさで、とびぬけて数の多いトンボですから、動物たちの食物連鎖の環のなかでは、ほかの昆虫や鳥たちに食べられたり、ほかの虫たちを捕食するうえでこのボンアゲズはとても大きな存在と思われます。農作物の害虫退治でも大切な役割を果たしているかもしれません。
我が家まわりに棲むクモもトンボは願ってもないごちそう。巣にはたちまちのうちに数匹が絡め取られ、主の大きなクモが長い時間をかけ餌食を一匹ずつゆっくりと糧にしています。