積雪2㍍前後でも春近しを感ずる

雪の村にはめずらしく土、日曜と晴天が続きました。

おとといは、晴天でも手がかじかむほどに日中も気温が低いままでの青空。そしてきのうは春のような暖かな青空。わが家からながめるスキー場には、ゲレンデにバックカントリーにと、滑りを楽しむ方々の姿が多く見られました。

こちらは用水路取水口に詰まるごみ除きがてら、ほんの小高い里山をカンジキ履きでぐるっといつもの散策。焼石連峰やダム建設地方面までの成瀬川上流域の集落などをのぞみました。真白き奥羽の脊梁が、山容の美しさを際立せる季節がやってきました。今冬は豪雪だったので、秀麗の嶺は白装束をまとう春の期間が例年よりいくぶん長くなるでしょう。

積雪2㍍越の集落もありますから、里山だと3㍍近くの雪深さはあたりまえ。白一面の里山を歩けば、その厚い雪と氷に押さえられているユキツバキの緑にどうしても目をひかれます。こんなに苦しそうな状態ながら、マンサクと同じように特有のしなり強さで雪氷の重さから樹体をまもり、木々のなかではいち早く花を咲かせる準備をしているのです。

暖かな晴れ空の下では、童たちの雪との戯れも長くなります。被害が多かった豪雪の冬でもあり、つい先日までの豪雪の厳しさが頭から離れません。ただ、春近しを感じるからでしょうか、ほんのひとときでも童たちの歓声と笑顔に触れ、やわらかな陽射しを浴びるなかで溜まり込んでいた冬の苦労感がやわらぐような気もします。河川敷の雪上は所によってちょっとの堅雪状態もみられ、童たちなら雪に抜からず歩けるところもありました。