知事と市町村議会議長との行政懇談会がきのう県市町村会館で開かれました。
会議は、市議会議長会から5項目、町村議会議長会から3項目、計8項目にしぼってあらかじめ提出されていた要望について県の各部署の責任者がまず答え、さらに質疑応答が行われます。
続いてほかにもこの機会を活かして県政と関わる様々な質問や意見、要望等について議論できる時間もとられ、最後に知事が当面する県政の重要課題などをあげながら要望や質疑応答に関しても総括的な発言をするという運びで会議は進められます。
要望内容は別掲の通りです。佐竹知事は、新型コロナがいずれ収束をみた後の、経済活動をふくめた社会の変化、再生可能エネルギー開発の重要性、電気自動車が近い将来世界の大勢になるという産業構造の変化と地球温暖化防止対策の流れを見据えることの大切さ、農業の重要性がさらに増す、という視点などをいくつか上げながら、先をみたとりくみが必要という旨をとりわけ強調したように感じられ、それには共感するものがありました。
私からは、山岳遭難の多発による捜索救助活動について、地上と共に空からの捜索が果たしてきた役割・効果の大きさをあげ、その重い役割を担うヘリの捜索活動を補ううえで、ドローンの活用を重視してほしい旨をのべました。
山岳遭難救助活動におけるドローンの活用については、①より早く遭難者を発見できる②高齢化もあり、山を熟知する捜難救助隊員の減が顕著で、その人員確保の弱点と苦労を補える③捜索時間の短縮④捜索隊員の二次遭難の防止⑤ヘリで捜索できない天候時や、遭難同時多発の時に空からの捜索活動がより有効に行える⑥捜索活動全体にかかる多額の費用を低減できる………等々、多くの効果が期待されます。
全国的には、ドローンによる捜索活動訓練や実際の経験の蓄積もあり、ドローン特有の課題についても改善策がかなりとられているようです。空からの捜索で大きな役割を果たし感謝されているヘリの活動を補う上でも、捜索現場でドローンの飛ぶ姿がごく当たり前になるような時が早く来ることを願いたいものです。
遭難発生のないことがいちばん大切ですが、山菜採りや登山者の増加、高齢化の加速による認知症の増、それにツキノワグマの生息数増による山入の方々への被害などとも関連して遭難発生は減るどころかむしろ増加が懸念されます。そのためにも、ある程度小回りのきく体制でできる空からの捜索活動としてドローンの有効性をみんなで考え、捜索における普遍的な活動として位置づけとりくみを強めてほしいという考えからの一言ということです。