今年のお米は昨年のようにカメムシ被害がなく、出荷米も「一等」との検査通知が集荷業者さんから届きました。自己判定で「今年はだいじょうぶ」と見ていたものの結果が出るまでは気になるもの。まずはホッとしたところです。
少しだけれども主食のお米を販売用にもつくり、それが流通ルートにのり全国どこかで人々の命をわずかながらもささえている。出荷時をむかえ玄米を手にすると「痩せ農家ながら、なんぼかのことで、オレも、世の中のためになっているのか」と思う時もあります。生産量は少ないですが、同じあきたこまちでもとりわけ食味は最高級の村産のあきたこまちですから、村の農家は同じような誇りをみんなもっているはずです。
刈取り時の天候に恵まれ、村の田んぼもごく一部を残しほぼ収穫が終わりました。全体としては「まずまずの出来秋」といえそうですが、確かな結果はまもなく判明するでしょう。
▼村の主な作物の収穫終わりと合わせて山野の幸キノコたちも、ミャゴ(マイタケ)やシシタゲ(コウタケ)、ハタケシメジなど初演の主役たちはピークを過ぎようとしています。
こちらも、マイタケやシシタゲ(コウタケ)をめざし山入りを予定したすべてにはまだ回りきれませんが、山の幸たちとの出会いも今年は「まずまず」といえるうれしい結果です。
先日向かったそれぞれ二つの山では、これまで一度もマイタケをいただいたことのないミズナラ大木2本で生長真っ盛りの見事な株と出会えました。「何度も通っているが、初めての採取」というミズナラが多く、今年のそんな特徴は終わりまで続きました。そのうちのひと株は、乾燥した状態で一個が3㌔。長く山入りをしていると稀に5㌔、あるいはそれ以上に重い株と出会えることもありますが、晴天の日の3㌔なら申し分無しの株です。
もう一つの山の主役シシタゲ(コウタケ)もずいぶん遅れて(10日ほど?)の顔出しです。こちらも今年は並の少々上をゆく顔出し量です。このキノコと出会ったらマイタケと同じようにまずは一休み、姿をじっくりとながめます。キノコの顔役ですので写真にはたっぷりと時間をかけます。やおら「撮る」段取りをし、フィルム時代には考えられないほどたっぷりとシャッターを押し、それからゆっくりと地面から離し「採る」です。
今日は二つの主役のほかに、ブナ林に見られたマスタケと、真っ黄色(写真は現物より黄色が弱く写ってしまいました。現物はもっと真っ黄色)で大型(大きいのは径20㌢ほど)のホウキタケの仲間もご紹介です。
真っ黄色で肉厚大型のホウキタケの仲間は、オオコガネホウキタケにしては黄色が強く、もしかしたらヒロハホウキタケでしょうか。あまりに肉厚見事な大株なので試食したら、そのおいしいこと、ホウキタケと同じように美味です。もちろん食中毒症状は一切なしです。今年の新発見、新たな稀少食キノコとして記録しておきました。