ハート型の庭石と「山の神木(やまのがみき)」

私の先輩や同級生、同窓生には農業の技に秀でている方々がたくさんおり、先輩のAさんもそのお一人。

なにしろAさんは、自分の田んぼで獲れたお米から種を取り、その種を作付けして稲作を営んでいるのです。少し前までならどこの農家でもごく当たり前の水稲種の自家採取。今はなかなかそこまで徹底できる方は少ないでしょう。

実は、そのAさんの種を取る田んぼは自宅のすぐ庭先にあり、そこには当然ながらいくつかの庭石が置かれ庭木が植えられています。

その庭石と庭木にご注目。庭石のひとつが、よく見ると「ハート型」をしているではありませんか。それに庭木のヤマボウシ。それは、幹をよく見ると「山の神木(やまのがみき)」と昔から村の杣人たちが崇めて呼んできた木と同じなのです。

「山の神木」とは、いったん幹から出た枝が何かの作用でまた幹の中に取り込まれてしまったのか、原因はわかりませんが、とにかく一本の幹が途中で二本に分かれ、またくっついて一本になった木です。自然の林の中でも稀にこういう木を見かけることがあります。樹木の素材生産業を営んでいた我が家では、国の払い下げや民間から求めた林などで稀にこういう幹があったときは、それを拝んで、たいがいは伐らずにそのまま残したものです。

めずらしく稲の種を取るためだけの小さな圃場を庭先に今も確保し、それを借景にハートの庭石と、杣人が崇めてきた山神にちなむ庭木がある。そこは、なんとも時がゆったりと流れているようで、ほんのりとした愛と尊さが置かれている庭なのです。

▼おとといは議会運営委員会の開催。きのうは田んぼ雑草の2度目のビッキの鼻通し(クログワイ)取りへ。

議会運営委員会を開いたのは、6月定例会の運営全体を振り返り、その内容を今後の議会運営や常任委員会活動をはじめ議会全体の活動に活かすためで、定例会を終えてすぐの開催というのははじめての試みです。

運営委員会は、議会活動の経験の長い委員長、副議長、そして、2つある常任委員会の両委員長、広報対策特別委員長の5人で構成されています。議会運営はもちろんですが、議会活動全体についても方針や行動計画の軸となる方々ですので、定例会議を終えた直後にこの場でまず振り返りを行い、運営上の課題や今後の活動などを協議し合いました。

田んぼの雑草取りは、きりがないのでこれでまずは打ち止め。茎の分けつ状態を見て、まもなく田んぼの水をいったん抜く「中干し」の時期へと向かい、その直後には水はけをよくするための溝切り仕事、半ば過ぎには7月の畦草刈りが待っています。