大根のナタ漬け

デェゴ(大根)のナタ漬けがおいしい季節です。

大根や野菜を大きな木の桶にまとめて漬け込む「一本漬け」を、村人は「奥漬け」などとも呼びました。昔はその「一本漬け」が農家ならどこの家でも普通に漬けられていたものですが、今はそういう大きな「桶」での漬け込みはほとんどみられないでしょう。

我が家も「一本漬け」は一昨年から止めました。でも、歯ごたえのある大根漬けものは冬の食事には欠かせずで、いまごちそうになっているのはナタ漬け。

ご承知のようにナタ漬けは、文字通り大根を切る刃物が包丁ではなく鉈であるところがミソ。ナタだと切り口が粗いので味が早く均等にしみ込み食感もよし。

大根をかかえ鉈を手にしている姿だけを見たら、鉈漬けを知らない方なら「オオッ」と思うでしょうが、雪国の台所ではこんな風にして鉈も時々ごちそうづくりの役割を担うのです。

寒ですから大根といえばもう「凍み大根」つくりも始まっていい頃です。でも、あまりの暖かさに、みなさん「もっと冷えがきてから」と、寒中らしいお天気を待っているようです。

▼極端に雪の少ないめずらしい1月を、15日の外景色として記録しておきます。