おっ、代掻きたんぼにイワナだど

CIMG9696-1CIMG9688-1過ぎた土曜日は、同じ区画にたんぼをもつ小規模な水利組合の春の水路掃除へ。

昨年まで参加していた90歳を越えるBさんが亡くなられ、ここの作業も何年かごとに構成世帯が少なくなっています。それでもこの組合はまだ員数が比較的安定している方で、村内には、作業人員が少なくなりもっと苦労しているところもあるようです。

そうしたことも見越して進められてきた村内各集落の生活・農業用水路の整備。国の直接支払交付金制度や補助事業などの活用もふくめ、ここ10数年で飛躍的な整備がおこなわれ、おかげで、維持管理の共同作業も労力軽減がはかられ、みんな助かっています。

わがたんぼの水は、岩手県境までの国有林を源流とする沼又沢から引かれます。取水口の堰堤そばには樹齢ウン百年とみられる横に幹を伸ばした見事な栃の木があり、その株元に実生から育ったのでしょう天然とみられる秋田杉が重なって幹を伸ばしています。

栃も杉も、集落がある川通野(カドリノ)の人々が生活用水(昔は飲料水も)と農業用水確保に勤しむ姿を長年見続けてきた樹。平成27年5月16日も、この水をまもってきた人々の子孫が、スコップを手にして水門を開け、春の水を満々と通しました。

CIMG9703-1CIMG9705-1わが家のたんぼがある川通野の地の小高い森(古代から明治はじめに人々が歩いただろう手倉方面に向かう道のある森)には、五穀神社があり、昭和17年3月17?日とかろうじて読める文字が刻まれた記念石碑が建立されています。岩井川開墾組合の名が彫られていますから、わが家の親族をはじめとする若干一同が組合の名で開墾をし、沼又沢から延々と水路を切り開きこの河岸段丘に水を通したのです。(文献が手元になく詳細は不明)

取水口沼又沢の上流部にはもちろん人家はなし。清流にはごく普通にイワナが棲息していて、昔から用水路でも、時にはたんぼでもイワナのとれることがよくありました。

CIMG9701-1先日も、お隣で代掻きをしていたわが本家のたんぼにイワナが入っていたらしく、トラクターに乗っていた従兄弟に捕獲された模様。「イワナが棲む清流で育つあきたこまち米」と時々私は言います。村の大きな用水路のほとんどには、数の多少は別にしてイワナやヤマメ、カジカなどが棲息しているので、渓流魚とともに育つ美味安心のあきたこまちです。

▼きのうは、雄物川上中流改修整備促進期成同盟会の総会で大曲へ。湯沢、横手、大仙、羽後、東成瀬の3市1町1村の首長と議長で構成される同盟会(会長・栗林大仙市長)です。わが村は直接雄物川には接していませんが、成瀬ダムで雄物川沿線の自治体と密接な関わりがあり同盟会の一員となっています。

県南の各支流を集め内陸を北に向かい秋田市で日本海に注ぐ県内最大河川の雄物川は、治水、利水もふくめ、県民のいのちと直接つながる川。未整備区間はまだまだ多いのです。