17日朝「畑に動物の足跡ある。クマか見てほしい」という旨の電話が突然入りました。
現場は大橋場、旧田子内橋のたもとの畑。早速かけつけたら、耕起されたばかりの畑に真新しい足跡がいっぱい。まちがいなくこれはクマ。足跡から推測すればそれほど大きなクマではありません。2~3歳ほどでしょうか、昨年夏か、もしくはこの夏に母グマから離されたばかりの若グマでしょう。
3年ほど前だったか、車の先になって新しい田子内橋の路上を駈けるクマ(成獣?)が、ドライバーによって撮影されています。ここら辺りは、道路でも、畑でもよくクマが発見される所です。山から下りてきたクマは、成瀬川に下りて川沿いを歩き、ちょうど大橋場付近が滝ノ沢と下田の間を通るのに最適の場所として定めているのでしょう。いわば人家そばのそこは「けもの道」「越えっぱ(川を越える場所)」というわけです。
住宅のすぐそばですから、早朝などに畑仕事や道路を散歩などで運悪くクマと出遭ってしまえば危険です。村内の人里には、そうしたクマの越えっぱの「けもの道」が各集落のいくつかにあります。山村ぐらしではそれが当たり前ですが、クマはそういう所をしょっちゅう通るものだということを知っておくべきでしょう。
▼お盆土曜日のひととき、童たちから「川で、魚や生きものを見たい」とかなり強い「要求」が。しかし、成瀬川の本流は先日のわずかの雨でも濁りがまだ残っていて、増水はしなかったものの水遊びはムリ。一方の支流の各沢は、水は澄んでいるもののアブの大群に猛攻されますからそこへ向かうもムリ。
でも、どうしても水遊びがしたいようなので、水量が少ないものの水が澄んでいる合居川の開けた明るい川原に向かいました。藪がなく明るければアブも少ないからです。水量の少ない淵は、泳ぎには少しもの足りませんが、水温が成瀬川よりかなり低いので猛暑の日の水遊びにはうってつけ。瀬にはカジカ、浅い淵にはヤマメやイワナもいて、素早く石に隠れたイワナをエゴクジリ(石の下などに潜んだ魚を手づかみ)したら童たちは大喜び。
つかまえたイワナは放そうとしましたが、強くつかまれたため勢いがなく、やがておなかを上にしてしまい、放しても生きられないようです。その様子を見た童は、めずらしく「イワナを食べる」と言い、早速塩焼きに。天然のイワナの手づかみ現場を直に見て、それを焼いて食べたのは初めての童たち。童たちは楽しく、おいしいひとときを過ごしましたが、私も、童心にかえったひとときでした。昔はイワナ捕りが夏休みの日課でしたから。
▼今年4度目の畦の草刈りをきのう終えました。畦に多いイネ科雑草には害虫カメムシの好きな長い穂がいっぱい出ていましたが、これですっきり。実りをむかえるまであと一月余り。これからは実る稲穂に惹かれてだんだんと田んぼが「めんこぐなる(可愛くなる)」季節。歩きやすくなった畦から、日毎に増すめんこい稲穂の傾きをながめる初秋です。