「春が来はじめた、春が感じられる、少しずつ春が」などと春言葉を毎日記しています。そういうこともあって、きのうは、役場への往き来の途中にもう一つの春を感じられる場所に立ち寄ってみました。
そこは、村内でもおそらくここだけになってしまったかもしれない常緑植物セキショウのある小さなヘギ(せき・堰・用水路)。村内用水路はセキショウが育つような旧来の土側溝からコンクリート側溝へかわり、このようなヘギは貴重です。私は、毎年春一番にここに決まって通います。
まだヘギの大半は厚い雪に覆われていますが、わずかに雪が解けた場所で濃い緑のセキショウ(薬用、観賞用植物として愛される)が姿をあらわしていました。押さえつけられていた雪の圧力から解放されたばかりですから、勢いのある本来の植生ではありませんが、それでも、緑に飢えている私にとっては一年ぶりのうれしい再開です。
さすがに、そばに咲くフクジュソウはまだ雪の下ですが、バッケ(フキノトウ)は一つだけ芽をふくらませていました。
この小さなヘギに棲むドジョウも、雪がなくなった泥の中で「春が来たな」と感じ始めているでしょぅ。
集落そばでは、ヒラ(底雪崩)がごく普通に見られるようになっています。ここにも春です。