張り詰めていた心の糸がやや弛んだ昨日、いつものように役場で朝の決済を終え、自宅で来客対応などの後、川沿いのバッケに目をひかれながらビューポイント周辺まで車をのぼらせました。東山をながめるためにです。
前日に山の様子を知っていて、東山と、東山の麓にひろがる谷地や天江集落、その背後の里山のブナ、成瀬川の、4つがかもしだす残雪風景が頭の隅にのこっていたのです。
東山は二つあり。それは、後ろ東山と前東山とか、上東山、下東山とか土地の人々は呼んできたそうで、いつだったか、五里台の今は故人となられた部落の長の方からお聞きしたことがあり、そのことをこの欄に記したことがあります。
同じ村でも、こちらの山系は私の知る山エリアからやや離れていて、由来も、山の様子も私はくわしくはわかりません。こちら栗駒・栃ヶ森山・北ノ俣沢山系は昔から大柳をエリアとしたハギミ(山菜・キノコ採りを生業とする人々)、マタギたちの山。私ら岩井川集落は合居川、胆沢川・南本内川の焼石山系をエリアとしたハギミ、マタギたちの山だったからです。境目にあたる明通や畑松は双方の民が入り交じって山入りしたのでしょう。
さて東山。登山道がよく整備されているのは、ガイドブックなどで上東山(1116㍍)とされている山容は小さいがいいかたちの山の方でしょうか。それより一回り山の大きいのが東山(1117㍍・写真の左の山)でしょうか、こちらには登山道がありません。いつか、残雪の季節に、柏峠方面からこちらの頂をめざしたい、いつもそんな計画を心にしながら二つの東山をながめています。東山についてくわしい方がおられましたら、じっくりと山の由来などもお聞きしたいものです。
成瀬川沿いから脇道にちょっとそれて、小高い地から、人里、川、山の景色も目にしました。道ばたには「エンゴサクの仲間」も咲いていました。