旬のハタハタ

秋田名物とうたわれるハタハタ。今年は同じ沿岸でも男鹿をはじめとする昔からの本場漁場への接岸が遅く、漁期のはじまりで新聞やテレビをにぎわしたのは仁賀保市の各漁場でした。

男鹿でハタハタがトンという単位で獲れだしたのは先週。過ぎた週末に所用で集落をまわったら、家々の玄関に箱入りのハタハタが一つ、二つと目に入りました。毎年のことで、魚屋さんへ注文していたのがやっと入荷の運びとなったようです。男鹿でも獲れ始めたのでようやくこちらにも大量にまわってくるほどの流通量になったのでしょうか。

わが家もブリコ(卵)入りハタハタ大小50数匹が入った一箱を4,700円とかで求めてきたそうで、いちばんおいしい時の初物を焼いてごちそうになりました。

粘るブリッコ、なんとも表現しがたい上質の薄い脂がのった焼き魚の味、一年の締めくくり年末、そして明ける年始と、ハタハタがなければなんだかものごとのケジメ、始まりがつかないほどくらしから離れない我が家、というより秋田ケンミン。ハタハタは鰰、雷神(神鳴り)様がつかわしたおめでたい魚との説もあるそうですが、神の字がつく魚のいわれがわかるような気もしてきます。

ところで、ハタハタといえば、普段は釣りなどまったく縁のない方々もふくめて沿岸部へ釣り人が集中する秋田。餌釣りではなく、漁港などに接岸したハタハタの群れにいくつもの針を垂れて魚体のどこかに引っかけ釣り上げる方法の釣りらしく、鮎のとも釣りにやや似たものなのでしょうか。ともかく、ご夫婦連れなどもふくめ、俄にうまれたハタハタ釣り人口はこのようなわけで急速に増えているようです。

毎年のことながら、それら釣り人の海への転落が多発しているため、近年は釣り許可の場所が特定され狭まっている由。関係者の取り締まりパトロールもよく見かけるそうです。加えて今年は、北朝鮮からとみられる木造漁船や遺体などの漂流漂着が多発していますから、いつもの年よりはるかにパトロールは強化されている模様。沿岸部はそれがために、許可場所は以前よりさらに混み合う現象もあるとのこと。

そんな中、ハタハタ釣りとはまったく別に昔から海へ川へと釣りを大の趣味とする友人が、16日、例年のようにハタハタ釣りにも出かけたようです。でも、「今年の釣果はよくない」と聞きました。初めの頃に出かけた「ハタハタ限定釣り人」中には一定の「漁獲」を得た方々もおられたようですが、今年は接岸数がやはり少なかったのでしょうか。

▼25日に広域市町村圏組合の12月定例議会が予定されていて、きのうはその議会に提出される議案や全員協議会で協議される案件などの説明を各課長さんたちから受けました。