何事も段取り八分

解散総選挙のうごきがらみで、予定されていた様々な日程が変更となる模様です。

そうしたことを含む日程確認や行事出席の打ち合わせを役場で決済。その後、たんぼの収穫作業準備で道具類の支度やコンバインの作動具合を確認したり、乾燥調整機械を点検したりと、穫り入れ仕事前の段取りに一日を費やしました。

仕事ではよく「段取り八分」といいます。職種を問わず手際よい仕事をする方はこの段取りに秀でていて、「いざ」の時に作業がまことにスムーズに進むものです。段取りは、防災対策なら「備え」とも通ずるでしょう。普段の心がけをしっかりとしている方や部署・組織は、いざの時におろおろしないものです。さあ、まもなく収穫の日々。農家が段取り能力を試される時が今年もやってきました。

▼家まわりにあるコナラやミズナラの里山に、早生モノのクリカラモダシ(クリフウセンタケ)がほんのちょっぴり顔を出し始めました。

粘りけがあるので、落ち葉を乗せたままのぽっこり姿が特徴のクリフウセンタケ。別名ニセアブラシメジともいわれます。どうしてなのか、わが集落ではあまりフウセンタケの仲間のキノコは食べられず、ここの方言としての名をこちらが知っているのはヌレンボウと呼ぶアブラシメジとこのクリカラモダシぐらいのもの。しかし、どちらも今の村ではほとんど採られることはないキノコでしょう。

キノコには、おそるべき毒種もあり、食毒が不明のキノコもたくさんあります。わからないキノコは食べないこと、体験もふくめはっきりわかっているキノコは食べる、これを私も鉄則としています。

新たな食への挑戦には、場数を多く踏むことが必要。図鑑やガイドブックを読み、食べた方から実物を目にして体験を聞き、できれば発生の現場も確認し、それに試食を少しずつ繰り返すしかありません。

フウセンタケの仲間は毒種が少ないといわれますが、村ではあまり利用されていないようです。そういうこともあって、こちらも人様には無理におすすめはしていません。それにしても、こんなにおいしく大量に獲れるキノコにどうしてニセなどという名の冠がつけられたのでしょうか。クリカラモダシは、私は最も好むキノコのひとつですが。

そのクリカラモダシのそばにはアシグロタケも見えました。ジェンコシナダゲ(オツネンタケモドキ)と同じでダシを楽しむキノコですが、これも集落で方言は聞いたことがありません。オツネンタケモドキよりも味がひとつ落ちてそんなに利用されないからかもしれません。ジェンコシナダゲはダシ味に優れていて、キノコそのものの食感も楽しめるから方言がついたのかも。それにしても、なぜジェンコ(銭?)なのでしょうか。