土曜日は、例年になく穏やか天気の下で交通指導隊、防犯指導隊の初出式と新年会へ出席。
日曜日は、空気が澄み、遠くまで見通しのきく貴重な晴れ空でしたので、今冬はじめて裏山の高見へちょっとの雪上遠出。運動、雪景色、生きものたちとの出会いが目的です。
山の積雪は1㍍近くあるものの、この時期としては平年より少なめ。一度目の大降り雪は一番下層で堅くなっていますが、二度目の大降りでその上に重なった雪は柔らかく、カンジキを履いても足は15~20㌢ほど雪に沈みます。
標高が低い場所では雪の表面だけが固まり、踏む度にバツッ、バツッと雪の皮を破る音がして足が沈み、足を抜くときもわずかの抵抗が加わります。こういう雪上は歩きにくいもの。しかし標高を上げたら気温は低く、こちらでは雪がかたまらずかえって歩きやすい、おとといはそんな雪具合の日でした。
山行では歩く速度が比較的早い私ですが、それでも出発から1時間15分ほどかかってなじみの大ブナにやっと到着、ここでまずは休憩。裏山とはいえなかなか斜度もきつく、ここまで雪上をたどるにはなんぼかの覚悟も要します。途中、鳥海山もよく見えますが、上がる尾根はブナやミズナラの林が厚く、写真になるような広い間口はほとんどありません。
雪上のノウサギの足跡を見たら、一晩中活動してまもなく休みに入る時の戻り跡とトッパネ(跳び跳ね・横に大きく跳んだ足跡)があります。カメラの準備をしようと思った瞬間、大ブナのそばの小径木の根元からヤマウサギ(ノウサギ)がいきなり跳びだし、100㍍ほど走って立ち止まりました。今冬初のノウサギさんとの出会いです。
「今日なら山内・三又集落境の尾根に上がれば和賀山塊や岩手山が望めるはず」と思ってさらに上がった期待通り、ややかすみながらも岩手山までなんとか確認できました。
高見の尾根からは、さんさげ(三界山)、ごんしろ森(権四郎森・南本内岳)、たげ(焼石岳)、みなみのもり(南の森)、よごだげ(横岳)と、焼石連峰の名峰群が望めます。
南には、東山、栗駒もくっきり。スキー場ゲレンデを下る多くの方々も目に入ります。リフト終点より県境までは、晴天なのに気温が低いためでしょう、ブナの着雪が解け落ちないで見えますから、雪のまとわりついたきれいな樹幹と、真っ白に輝く鳥海山も眺めながら滑りを楽しむことができたはずです。
別のコースをたどった帰りには、またノウサギさんが、今度は休み穴の前で伏しているのを目にしました。直後、オスヤマドリも遠くの林内を走り、ほんの一瞬で姿を隠しました。ことのほか美しいあの羽色を近くで撮りたかったのですが、そういう余裕はありませんでした。この日は昼までの歩きで約10,700歩のカンジキ跡を記したことになります。