中小企業は地方発展のカナメ的存在

大安と重なった天皇誕生日の23日、村内S社の社屋落成と創業45周年のお祝い事に出席しました。

cimg8446-1S社の社長さんの先祖と私の先祖が同じ岩井川のT家との血筋でつながっていた(双方の父と、さらに双方の母方の実家も)ということもあり、生前に双方の父同士が我が家で酒を酌み交わしながら大きな声で語り合う姿を子供の時分から幾度も見てきました。二人の父とも鬼籍に入っていますが、そういうこともあって、泉下でも二人がこの日をどんなにか喜んでいるだろうと思い浮かべながら乾杯の発声をさせていただきました。

祝賀には雄平地区をはじめ多くの関連中小企業のみなさんが見えられました。はたらく場を確保してがんばる中小企業は地方の発展に欠かせぬ存在です。村内でもとくに正規職員を一定数維持しながら雇用確保につとめ続けているS社をはじめとする会社は、いずれも「個」の枠を超えた「社会的存在」としての役割を大きく果たしていることになります。

村や雄平地域の中小企業が元気であれば、県南地域全体の振興、活性化につながります。この後も、それぞれの会社が創意を発揮されて事業開拓を旺盛にすすめ、ひき続き市町村の範囲をこえて連携され雇用確保と産業振興の要としてがんばってもらいたいものです。

▼22日は今年最後の農業委員会総会を開きました。委員の定数を決める新たな条例も12月村議会で決まっていて、現14人の委員会体制では最後の12月総会となりました。

この総会では、村での農地取得の下限面積を現行の10㌃とする決定もされました。農地がまったくない方でも、村では10㌃を確保すれば(農地法は50㌃)営農が始められます。農を考えながら地方へ移住を希望される方にとってもこの下限面積は一歩を踏み出すうえで「広き門」の1つであり、村での農地確保はほかにも可能性がいっぱいあります。

農業委員会は、移住という側面からも農地の権利移動のあっせんでお役に立ちたいと思っていますので、ぜひ活用してください。世界全体の爆発的な人口増からくる将来の食料事情、日本で再びいつおきても不思議でないとされる大地震と大都市での未曾有の震災に警鐘が鳴らされています。これからは、水と食料が豊富で環境保全のしっかりした中山間地の町や村の維持と、そこでの暮らしの大切さが、災害時の都市部への支援態勢のうえからも必要不可欠と思われます。その側面からも農山村を真剣に見つめ直したいものです。

cimg8448-1cimg8451-1cimg8449-1▼わが集落ではもっとも大きな柿の木(根元幹周り約2㍍20㌢)です。今年も実がいっぱいのままで年を越そうとしています。もう渋もだいぶぬけたでしょうか、熟した実には、ほかで食の確保がむずかしくなったカラスたちが群がるようになります。昔なら、漬け物用にまでふくめほとんど残すところなくもぎ取られた柿の実。飽食の時代とともにここだけでなく実のもぎとられない柿の木が何処にも見られます。この柿の木のある当主で今年73歳になるSさんは「俺がワラシ(童)のずぎがら(時から)ある柿だ」と語りました。