花の焼石だより(その1)

「焼石のこれからの花の写真をほしい」と妻に幾度か頼まれ「わがった、わがった」と約束していました。写真は村の直売所でつかうのが目的のようです。

村の自然を探勝したり、栗駒・焼石にのぼる方々が直売所にはよく訪れるからでしょう、「写真があるとお客さんたちとの会話がはずむ」ということです。来店していただいた方々への、これもちょっとしたサービスといえるのでしょうか。

「たのまれ事は早く果たさねば」と山行きを計画しましたが、タケノコ採り遭難の捜索活動で先にたてていた予定は崩れ、その後も休日には行事がはいったり天気がよくなかったりで、なかなか山に足をむける日をつくれないでいました。

出来はお粗末でも写真にはかわりないものですから、雨がザーザー降りではどうにもならず、行事日程が重ならず天気がよい日を待っていて、なんとか約束を果たせそうな機会がやってきました。

DSC_1067-1DSC_1040-1DSC_1028-1DSC_1019-1DSC_1014-1DSC_0999-1DSC_0986-1DSC_0982-1DSC_0975-1DSC_0973-1DSC_0968-1DSC_0963-1DSC_0960-1DSC_0954-1 DSC_0958-1
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DSC_0939-1DSC_0936-1DSC_0931-1DSC_0930-1DSC_0922-1DSC_0909-1DSC_0906-1すでに花の山・焼石は、シーズン2番目の花のピーク(1番目は春の花リュウキンカやミズバショウの群生としておきます)といえるハクサンイチゲやミヤマシオガマの大群生は花時を過ぎています。ユキワリコザクラ、チングルマなども、知られた群生地はほとんど花を終えていて、雪解けの遅い隅に小さな花のかたまりを少しずつ見せるだけでした。

DSC_0901-1DSC_0896-1DSC_0886-1DSC_0871-1DSC_0866-1DSC_0858-1ただ、花としてはシーズン第3のピークといえるミヤマキンポウゲとハクサンチドリ、エゾノクサイチゴ、ミヤマキンバイ?などが、今年は今週あたりが真っ盛り。それに、雪の多い焼石の特徴で、いつものように雪解けの遅い箇所には、春の花リュウキンカやサンカヨウ、シラネアオイ、初夏1番手のハクサンイチゲ、チングルマ、キヌガサソウ、シナノキンバイたちも遅咲きの花をつけていますから、もう大満足の花山行ができます。

いま、圧巻は、8合目焼石沼のミヤマキンポウゲとハクサンチドリ、エゾノクサイチゴ。それらが初夏の風に揺れる花園の高原、沼には大小たくさんのイワナがゆうゆうと泳ぎ、天気がよければここに一日いてもいいほどの絶景が小さな楽天の地にひろがります。息をのむほどにお見事といえるほどの景色のいくらかは、お粗末な写真からでも想像できるでしょう。