先月、九州、四国、中国地方を異例の寒波が襲い、水道管破裂による断水がひん発。「水のありがたさをつくづく感じた」との声がニュースで流れました。
水の豊かな村にくらす我々も、岩手宮城内陸地震の際に地盤の揺れが水脈に影響をあたえ、水は出るが水源が濁るという日々が続きました。村の場合は、水源がそばに豊富にあるのですばやい補給ができましたが、あれが冬期だったらもっと困難を極めたかもしれません。
水をとりあげたのは、飲料水と同じように雪国のくらしにとって今では「欠かせない」流雪、消雪用の水の便の大切さを日々感ずるからです。
わが集落の遠藤堰、入道堰(土倉堰)、川通野堰は、夏は農業・生活用水、冬は集落の多くの家庭の流・消雪用水路として要の役割を果たしつづけています。
水路から分かれた水は、流雪溝へ、エド(池)へ、道路上へと引かれ、この水がなければ冬期のくらしが成り立たないほどになっています。今年はおだやかな冬のためか、「水でこまった」という声がいつもの年よりは少ないようです。わが集落では積雪2㍍にもかかわらずです。
真冬日もあり気温が低いからでしょう、わが家の雪消しエドをながめれば、4度目の屋根から下ろした密度の大きい重い雪が解けきれず盛り上がったままです。