湯沢雄勝地区の農業担い手のみなさんが、研修と交流を目的に一同に会する「わくわく農業活性交流会」がきのう別添資料(写真)のような内容で開かれました。
集いは今年で22回目を数えます。県内の中でも「複合経営のとりくみが以前から活発な地域」といわれるだけに、実績を積み重ね、現在も地域の中核としてがんばっている農業者のみなさん3名の発表も、2部の懇親会での語り合いも熱のこもったものとなりました。
懇親の場で担い手のみなさんから多彩なお話をお聞きしますが、つくる技術、販売もふくめ、経営戦略の持論がいっぱい交わされます。この日参加されたある方が「この、集まりは、話題が共通、豊富で、時間があっという間に過ぎてしまう」と私に語りました。
集いでは、「これからの農業経営はどうあるべきか~農業・農政改革、TPP合意を受けて~」と題する講演も、(株)農林中金総合研究所 主事研究員 小針美和氏によって行われました。
以前、湯沢を主にして職務の関わりでこの地に滞在し、米の生産調整に関する行政や農業現場の生の姿にふれている小針氏は、第二次安倍政権下の農業・農政改革、TPP大筋合意農政新時代、農業経営をとりまく環境変化、これからの農業経営はどうあるべきかという柱で語られました。
講演のなかで私がとくに印象に残ったのは「湯沢雄勝は食べ物がおいしい」という言葉と、TPP大筋合意を語るなかで「飼料が投機マネーの影響で価格変動大となることが考えられ、そのためにも、飼料の自給が大切」という旨の下りでした。
TPPは大筋合意というかたちで交渉は決着したでしょうが、今後各国内の大きな経過手順が必要で、まさにまだ渦中にあります。そういうなかで、食糧自給率のカナメの一つとなる飼料についての言及には、なるほどと注目するものがありました。
全国町村会に関係するお仕事もされているという小針氏は、全国各地の農山漁村を訪れる機会の多い方でしょうが、その方が真っ先にのべられた「この地域は、食べ物がおいしい」という言葉も、これは大事にしたいと思いました。