この冬にトラクター除雪をしたのは土曜日まででまだ3回。今回のまとまった雪でもう林道に車は入れなくなっていますが、雪とむきあうということでは昨日も今朝も対戦相手はなし、相変わらず気も体も楽な冬が続いています。
ただ、こまったのはスキー場。もうひと降りが来なければリフトは動かせない様子。自家用水道の取水具合をみながら裏の沢に上がったら、スキー場メインのリフトはまだ休止状態です。こちらが歩いた道の雪の深さは40㌢ほどで、カンジキなしで歩けるぎりぎり境目の積雪あんばい。なるほどこの程度の雪ではゲレンデ整備はムリのようです。
きのうは、部落の役員会と忘年会がありました。そういう日々をみている妻は「そうとう、忘れだんべへぇ(忘れたでしょう)」と意味のある一言を投げかけてきます。
忘年会は、「その年の苦労を忘れるために、年末に催す宴会(広辞苑)」と意味づけられる立派な日本語ですが、裏返せば、苦労がなければ成り立たない「会」ともいえますし(苦労のない方などいないでしょうが)、もう少しひねれば逆に「苦労を忘れるでなく、その苦労をよく頭と胸にしみこませ、来る年にいかす、苦労を忘れないための会」ともいえます。新しいことに挑戦すれば苦労はつきものですから、忘年会は、革新者、改革者、挑戦者たちに最もふさわしい会ともいえます。
世に苦労や失敗に連なる処世訓はいっぱいありますが、新しいことに次々と挑戦した人物のうちの一人で苦労人の象徴とされ「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し」、「勝ち戦よりも負けた戦(失敗)を常に忘れない」というおしえで名のとおる家康は、忘年会らしきものをやったのでしょうか、催したとすればどんな心境で年の末の盃を家臣たちと交わしたのでしょうか。などということをちらりと思いながら、この後も、会議や忘年会と、公しごとでは一年の締めくくりの週へいよいよ入ります。