TPP対応へ緊急決議の県農業委員大会

2日~3日、県農業委員大会などがあり、種苗交換会が行われている鹿角市にいた。

59回目を数える大会は、来年4月1日に施行される改正農業委員会等に関する法律制定後の会議であり、また10月5日のTPP交渉の大筋合意直後の大会でもあった。それだけに、農業者の利益代表機関として活動する農業委員が集う全県の大会は、すばやくこれに対応、「TPP合意に対する緊急要請」を他議案と独立させ緊急決議した。

決議内容を一部抜き出しお知らせしたい。決議は『国会決議で関税撤廃の例外を求めた「重要5品目」においても関税が撤廃撤廃されることが判明した。』とし、『今後の農業経営に悪影響が生じることは不可避であり、農業者の不安と苛立ちは募るばかりである。』とのべ、『TPPの合意内容は日本経済はもちろん、農村を始め地域社会の在り方まで左右しかねないことから、国会において、国会決議に沿うものかどうかを徹底的に議論・検証するとともに、国内農産物価格や需要への悪影響を生じさせない国内農業対策が構築されるよう、政府・国会に対して強く要請する。』などを主な柱としている。

質疑のなかでもTPPへの言及があった。二田会長は、緊急決議の上程にいたった経緯をあらためて重視し答え、いつもの剛直闊達な語り口で、県と全国農業会議会長としての見解をまっすぐにのべた。

大会では、恒例の県農業会議会長表彰がおこなわれた。永年勤続農業委員会会長表彰を私も受けることとなり、受賞者を代表して謝辞を申し上げた。謝辞をお受けいただいた二田会長や壇上の県内市長村農業委員会の会長さんたち、それにわが村も含む管内や県南の農業委員のみなさんと長く活動を共にできたことは貴重な体験である。二田会長やみなさんから学んだことは、農業だけにとどまらず人生の糧としての多くがある。

謝辞そのものは、よくつかわれる言葉を並べた短いものだが、申しのべながら対面する二田会長と幾度か目を合わせた。会長には、これまでのご指導、学びを体験させて頂いたことへの感謝の心をそのままにお伝えしたいと念じながらお礼の言葉を読み終えた。

CIMG9997-1CIMG9995-1CIMG0001-1CIMG0006-1CIMG0005-1CIMG0002-1▼種苗交換会では、村の母ちゃんたちの農事組合法人「なるせ加工研究会」の手作り「あめこうじ比内地鶏トマトだれセット」が全国農協中央会会長賞に輝いたほか、村農業委員のトマトやイチゴをはじめ入賞した村の特産物が展示されていた。

CIMG0015-1CIMG0016-1農機具ショーや植木市、物産販売会場は、隣県からも含めていっぱいの人、人、人。花輪の郊外にまだほんの一角だが刈り取られない稲がめずらしく残る市内は、あっちでもこっちでもと、人のうごきのにぎやかな晩秋であった。

CIMG0008-1CIMG0014-1CIMG0010-1CIMG0009-1CIMG0019-1▼鹿角の朝市風景、帰路、車中からの岩手山も載せておきます。