落ち着いた田園風景に釣り鐘の花

雪解け後いっきにはじまった農地の耕起、そして水稲や野菜の苗植え付け。集中した農作業もいったんその忙しさを過ぎ、田んぼや畑にはたらく人々は通常の落ち着きを取りもどしました。

いつもの年なら、農作業の落ち着いたちょうど今頃前後に花盛りとなる花の百名山焼石岳のハクサンイチゲやミヤマシオガマ、ヒナザクラ、チングルマ、キヌガサソウ、リュウキンカ、イワカガミなどをながめに向かっていたのですが、今年は諸々の事情があって初夏の花をながめには行けそうにありません。

今年は残雪が特別に多い初夏の花の百名山です。なので、雪と高原の花がおりなすいつもの年には見られない景色に期待していたので花の山に向かえないのは少々残念です。

初夏の焼石の花を現場で眺められずがっかりですが、地域おこし協力隊の青西さんが発信されるホームページからの花景色をながめて今年の初夏は我慢です。8月になったら花の百名山今季最後の花ピークをながめには向かいたいと思っています。

そんな高嶺の花とは別に人里では、早苗が草丈を伸ばし緑濃くなりはじめた田んぼ脇の土手にナルコユリの仲間が特有の花形で水見回りをする私の目をひきます。そばにあるギョウジャニンニクもやはり特徴ある花姿を目立たせています。初春の小花たちやツツジの咲き終わった田んぼ脇、釣り鐘状のナルコユリは、春作業の忙しさを通り過ぎた落ち着きの風景にどことなく釣り合った花すがたです。

同じ土手にはシオデも太い茎をグーンと伸ばしています。先っぽはまだ軟らかくておいしそうですが、今はそのままにして生長させます。