初冬に晴天となれば、根雪の前の我が家の冬支度のひとつに「杉の枯れ葉拾い」があります。
「杉の枯れ葉」は、薪ストーブの絶好の焚き点け材。家周りや田んぼ農道に落ちた枯れ葉を掃除がてらに拾い集めるのです。
いま拾い集めている枯れ葉は来年秋から使う焚き点け材です。枯れ葉を袋に詰めてなお1年間置くと乾燥が極限まで進み、焚き点けには最良の材になるというワケです。
おそらく全国の山間で薪ストーブで暖をとる方々の中には、スギやヒノキ、あすなろなどの枯れ葉を焚き点け材として利用している方が一定数おられると思われます。このすばらしい枯れ葉を使わない手はありませんからね。
我が家も、毎週少しずつ、休日に訪れた童たちともいっしょになって初冬の枯れ葉集めをしています。雪解けの春にも、冬の間に道路へ落ちた枯れ葉をもう一度掃除ついでに拾い集めます。
そんな作業をするたんぼ脇では、葉を落とし倒れる寸前の茎にナルコユリの仲間の実が連なり、やはり葉っぱをすべて落としたヤマブドウの蔦が完熟した実をいっぱいつけています。この実をめざして集まるのは、ブドウが大好きなテンが先かな、それともヤマドリかな、はたまたクマかな。そばには、オッと足を止めてしまうほどにやや不気味な赤のマムシグサの実も。
落葉が終わる頃、河川敷の柳の枯れ木に目立ち始めるのがユギノシタキノゴ(エノキタケ)。流木には晩生のナメコとナラタケもシーズン終わりの姿で見えます。
これからは、根雪になるまでのほんの少しの間、きのこシーズンの終わりを告げるエノキタケとの出会いで私の野の歩きはひとまず中断となります。新雪が降り積もったら、今度は冬山歩きの楽しみが待っています。