山々はモノトーンの世界へ

隣接の奥州市と一関市に通ずる2本の国道、それに県道は冬期閉鎖。合居川渓谷への林道もふくめ村のほとんどの道路も半年間の通行止めとなりました。

休日は、訪れた童たちとともに近場のブナの森を散策。この時期、立ち枯れ木ならほとんどの樹種の幹に発生しているムキタケ採りを童たちは楽しみました。

深山のブナは完全に落葉が終わり、植林されたカラマツの黄色を除けば山はモノトーンの世界。崖紅葉の「いずくら」も色映えするのはヒメマツ(キタゴヨウ)の緑だけ。

花の百名山・焼石連峰は、地元集落からのぞめるサンサゲェ(三界山)やゴンシロウモリ(権四郎森・南本内岳)にも降雪が繰り返されるようになりました。

こうなれば森の生きものたちも体の装いを完全な冬毛に替えたでしょう。クマはドングリやヤマグリ、ヤマブドウ、ナナカマドなどの実で脂肪をたっぷりとつけ黒光りの毛皮に、キツネやテンは黄金色の毛皮に、ノウサギはほかほか温かで真っ白な毛皮へと衣替えをとっくに終えた頃です。