過ぎた24日、「雨が降ってくる前に」と大根を蒔くための畑の準備にとりかかりました。
我が家では、田んぼはこちらの担当で、畑作物担当は妻。
したがって畑のことは畝たてはもちろんのこと、播種・苗植え、施肥などもふくめて順序も頃合いもこちらはほとんどわからず、栽培はすべて妻まかせ。
春まではそれでよかったのですが、今年はどうしてもこちらが畑で鍬を持たなければならなくなりました。妻が7月からこの8月にかけ白内障で両眼の手術をうけたからです。
今回の手術はちょうど大根の播種時と手術後に安静を要する時とが重なりました。この手術直後は汗をかくような作業はとくに禁物。それでこちらが慣れないウネたて作業に妻の手ほどきをうけながらとりくんだというわけです。
農業だけでなく、公務労働も民間労働もどんな職種や部署も、自ら体験してみてはじめてその分野の仕事の大事さ、重さ、積み重ねてきた探究への努力がよくわかるというもの。畑の畝たてもなかなか難儀な作業、やってみてよくよく妻の難儀と作業への工夫の努力がわかりました。
ということでウネたてを終え、この雨天後9月はじめまでには種が蒔かれる予定です。ひと昔前までのわが山村集落では、大根は冬を越すための最重要野菜。たくあん、一本漬け、ナタ漬けなど大量の漬け物用、凍み大根、干し大根用、味噌汁、おでん・煮物、狩人のいる家ならノウサギなどの鍋物用と大人数家庭の食確保にとても大きな役割を果たしました。
そういうわけで昔の大根づくりは収穫量がカナメ。なるべく長くて太い大根を穫るために栽培期間を長くしジャガイモ収穫後すぐの種まきでした。だがそれは昔のこと。我が家の今は「大きくならない大根」が収穫の目標。なので、栽培期間をできるだけ短くし、種まきも時期をずっと遅くしているのです。
大根の種まき時期となればエモノゴ(芋の子・サトイモ)がおいしく食べられる頃。今年は猛暑続きであまり作柄に期待をしていなかったのですが、その割には子芋も孫芋もよく着き、昨年瓶詰めにしていたハタケシメジといっしょに軟らかな芋鍋をいただきました。